金曜日の夜から土曜日まる一日かけて、よく遊んだ。遊びと言っても、健康的なものなら、うらやましがられもしようが、今回の場合はそうも言えないか?。

金曜日の夜はさる先輩先生からのご招待。飄々とした風貌で、のっそり、のっそりと歩くから「ぞうさん」とニックネームを付けた。以前、ロハでやった仕事のお礼として席をもうけてくれた。名のとおった料亭の一角に僕たちは陣取った。金曜日というのに、二階の座敷は空いていた。魚のフルコースがおもむろに運ばれた。

たいした仕事をやったわけでもないのに、かくなる馳走に預かるとはと恐縮したが、素直に好意に甘えることにした。仕事の話からよもや話まで、屈託なく会話は進んだ。「今日はとことん付き合うぜ」という先輩の言葉に、一瞬たじろいだが、乗りかかった船だ。「見事、漕いでみせやしょう」という事で、延々四次会まで・・・。

二次会は僕が設定。実は友人の嫁さんで上海出身の彼女が、さるスナックで、ママさんの面接を受けることになっていた。先輩へ説明しそこへ行くことに決定。面接を受けるには理由がある。大都会からはるばるやってきた当地が、みわたす限りのライスフィールド。農業も機械化が進めば、年の三分の二は空き時間。大地と空ばかりではため息がでるというもの。おまけと言っては失礼だが、元気な姑が「嫁を鍛えてやるぞ」と血気盛ん。友人がさる事務所へ就職が決まったのを機に、女房もちょっくらアルバイトと言うわけだ。

店へ赴くと、丁度、友人共々、テーブルの隅の方で面接が行われていた。カウンターには数人の客。僕たちはソファーに腰を下ろし様子をうかがっていると、どうも決まったようで、程なく僕たちは合流。「おめでとう」とお祝いを述べようとしたところ、友人は唇に指をあて、「しーーーーっ」と、それを制した。何事かと思えば、カウンターの客は友人の勤め先の経営者。今日というこの日に偶然出くわしたわけだ。女房の就職先へ友人の経営者が来ているというのもきまりが悪い。そこまでは、まあ良かった。な、な、なんと、その経営者は僕の先輩の同業者で、旧知の間柄。偶然が偶然を呼んだわけだ。

会話も滞りなく進んだ。頃もよし、僕と先輩は別れの挨拶を述べ、友人夫婦と彼の経営者を残し、三次会へと足を運んだ。この店は、昨日記載した「妖精ちゃんとフランダースのママ」がいる店。実はこの店は、先輩が紹介してくれた店である。今ではすっかり僕が常連になっていた。先輩も会話オンリーにしびれを切らしていたのだろう。即カラオケタイムとなった。たっぷりと「ぞうさん節」を聞かせてもらった。もちろん、僕も歌った。いわずもがな、「白いブランコ」という歌。皆に、過ぎ去りし青春を思い出してもらい、涙の一つも頂戴したいと諮ったが、涙したのは僕一人。歌っているときに会話に興じているとは、娑婆世界は冷たいぜと思ったが、僕も同じ穴のむじな。我慢、我慢だぜ。

歌に興じているとき、突然携帯のベルが。何事ぞ?とディスプレーを見ると、「のりちゃん」という見出しが。「あれーーーつ、彼は愛妻の巣へ帰っていたんじゃないの」と、受話器を耳に当てると、「今、何してる?。実は今日はこちらへいるんだ。ちょっと、飲みたいと思ってね」と」言う。かく状況を先輩に告げると、先輩も「のりちゃん」に会いたいという。先輩も「のりちゃん」とは以前、会ったことがある。渡りに船とはこのことだ。僕たちはすかさず、彼の待つ小料理屋へ。フォークソングの女王という異名を持った和服姿のママのいる店だ。また、この店ははしごをするときの出発点の店。僕ものりちゃんもせっせと足を運んでいる。僕たちは「ママ、まだ、御殿は建たないの」と、冗談言ったものだ。ママを交えて、四つどもえの話が弾んだ。

ママ曰く。「わたし最近、日記に登場していないわね?」と。僕はすかさず、「近いうちに、この店を褒めちぎってやるからね」と言ってやった。ママはにこにこと笑ったが、今ひとつ、怪訝そうな表情を覗かせた。まあいいかということで、時計を見ると、すっかり0時を回っていた。僕には土曜日、終日をかけての遊びが待っている。先輩を見送り、のりちゃん共々、店をあとにした。

土曜日の遊びは紙面の都合で後日にまわそう。今日の格言だ。お釈迦様も言ったとか言わなかったとか?。「遊びも仕事も徹底してやろう。どんなつまらない、くだらないことでも、ただひたすらに。そこに仏法が宿っている」
うんんんん、身勝手な格言だぜ・・・・・。

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