僕らの旅パート21。
2007年12月29日 日常僕たちは不思議な感覚にとられながらコッテージへ戻った。のび太君とドライバーさんはまだ、姿が見えなかった。「食事に行くかあーー」とスネ夫君が言う。とりあえず四人(スネ夫君・ネズ君・ドラえもん君・ジャイアン)で行くことになった。レストランは歩いて二・三分の所にあった。中にはいると、随所に丸テーブルが配置され、ウエイトレスさんはいない。料理人だけが数名いた。どうもセルフサービスのようだ。
僕たちはテーブルを確保し、飲み物、食べ物を注文した。酒類は置いていないようだ。仕方なくなにやら分からないボトルを注文したが、いやはやこれは非常にまずかった。女性向きのドリンクのようだ。料理の方はまあまあーか?。何組かのカップルが食事をしていたが、わいわいがやがやとやっているのは僕たちだけ。これも日本人の特性か?。
ひとしきり食事が終わり、器をシンクへ戻していたとき、誰かが僕の肩を「ポンポン」とたたいた。「おやっ?」と振り返ると、ダークブラウンの髪をした一人の女性が、にっこり笑って、流暢な英語で話しかけてきた。英語圏の人だ。当然と言えば当然。背丈は1メートル60センチ弱。小柄な美人だった。何故、僕に話しかけたのかよく分からない。想像するに、英語が話せそうな唯一の人物と思われたのか、さもなくば優しそうな僕の顔に好感を持ったのかも知れない。(これは相当のうぬぼれではあるが)。最悪の発想をすれば、一番のスケベーと見られたのかも知れない。連れの三人は僕を置いて戻ってしまった。「僕にも恋の花が咲くか?・・・うっしっしー」とほくそ笑んだが、そんな色恋の話しではなかった。
手っ取り早く彼女の弁を言えば、「いつここへやってきたのか?。いつ帰るのか?。どこの町から来たのか?。もし可能なら、町まで一緒に車で送って欲しい」との依頼だった。いわゆるヒッチハイクってやつだ。「僕一人では判断できないので、皆の同意があればいいよ」と伝えた。彼女は僕たちの部屋まで来るという。
皆が僕とのび太君の部屋へ集合した。彼女の話を伝えると、皆、諸手で賛成、さもありなん。美人だからなあーー。あたかも枯れ木に咲いた一輪の花だ。彼女はシングルマザーで、一人であちこち旅しているらしい。仕事はファーマシー。薬剤師みたいな仕事という。娘が一人いて、娘の名は「サクラ」。フーテンの寅さんを思い出した。国籍はカナダで僕たちが寝泊まりしている町にも家があるという。偶然とは不思議なものだ。これには皆、驚いた。
更に驚いたことに、彼女はどうも自然崇拝者のようだ。自然を愛し、自然のままに生きる人。一頃はやった「ヒッピー」とは違う。要するにネイチャー。ナチュラルが人生の目的なのかも知れない。歌がとても好きと言うことで、僕たちの前で、臆面もなく披露してくれた。まるで、妖精が奏でるメロディーのようだった。
のび太君はすかさずカメラのシャッターを切った。こういう面はさすがに兵。抜け目がない。僕たちは彼女と共にベッドに、ちょこんと座り、それぞれのツーショット写真をカメラに収めた。良い記念になることだろう。ただし日本へ帰ってから誤解を招かないようにしなくちゃ。皆の同意が得られ彼女も安心した様子。「ちょっと、周囲を散歩しない?」と彼女に誘われた。皆、本心はそうしたかったに違いないが、なにせ、英語が分からない。結局、僕が代表して彼女と外へ出た。
外はすでに薄暗く、寒気がほほを伝う。僕たちは並んで歩き出した。もちろん、阿部元総理さんみたいに手はつながない。つなごうと思えば彼女はそれを許したかも知れない。考えすぎかあーーー?。「ここには寺院みたいな建物があるのよ」と言って、そこへ案内してくれた。確かにそれはあった。中を覗くと、数十人の人たちが、「ヨガ」みたいなことをやっていた。さすがにメディテーションの村だ。ただ、僕にはもう一つなじめなかった。彼女も恐らく、こんな瞑想を実践しているのかも知れない。「僕たちにもその瞑想を体験したら?」と誘いをかけたかったのだろうか?。真意は分からない。奇妙に体をくねらせ、何かにとりつかれたようにうごめく姿は異様に思えた。僕たちの坐禅はこういうものではないと、彼女に説明したかったが、僕のつたない英語力では、彼女に通じたかどうかは不明。
「山をもう少し下ると、小さな町があり、そこにダンスホールがあるので踊りにいかないか?」と誘われた。残念ながら僕は最近の若い男女が踊るようなダンスは知らない。照れながら断った。彼女もあきらめたのか、来た道を引き返し始めた。半ばまで来た頃、道の横にベンチがあり、ここでだけ、タバコが吸えるという。僕に「吸うか?」と聞くので、人からもらって吸うことはあると応えた。奇しくもポケットには、スネ夫君からもらっていたタバコを持っていた。タバコはあるが火がない。すると、彼女は誰かが捨てたらしい簡易マッチが転がっていたので、それで火をつけてくれた。
もうあたりはすっかり暗くなっている。こういう場合は、美しい星を眺めながら、愛の一言でもささやき、ぐっと抱き寄せ、キスでもするのがドラマのワンシーンの定番だが、僕にはその勇気がない。恐らく許してくれたと思うが、まだ、愛が芽生えている訳ではない。たわいもない話しをしながら、そのままコッテージまで送り届けた。今思うと、「もったいなかったなあーーーー」という気がするが後の祭りだ。又、これで良かったとも思う。僕への信頼感が倍増したに違いない。人間関係は信頼感が一番だぜ。
いよいよ、お休みタイムとなった。のび太君との魔のダブルベッドが待っている。さて、どうしたものか?。
僕たちはテーブルを確保し、飲み物、食べ物を注文した。酒類は置いていないようだ。仕方なくなにやら分からないボトルを注文したが、いやはやこれは非常にまずかった。女性向きのドリンクのようだ。料理の方はまあまあーか?。何組かのカップルが食事をしていたが、わいわいがやがやとやっているのは僕たちだけ。これも日本人の特性か?。
ひとしきり食事が終わり、器をシンクへ戻していたとき、誰かが僕の肩を「ポンポン」とたたいた。「おやっ?」と振り返ると、ダークブラウンの髪をした一人の女性が、にっこり笑って、流暢な英語で話しかけてきた。英語圏の人だ。当然と言えば当然。背丈は1メートル60センチ弱。小柄な美人だった。何故、僕に話しかけたのかよく分からない。想像するに、英語が話せそうな唯一の人物と思われたのか、さもなくば優しそうな僕の顔に好感を持ったのかも知れない。(これは相当のうぬぼれではあるが)。最悪の発想をすれば、一番のスケベーと見られたのかも知れない。連れの三人は僕を置いて戻ってしまった。「僕にも恋の花が咲くか?・・・うっしっしー」とほくそ笑んだが、そんな色恋の話しではなかった。
手っ取り早く彼女の弁を言えば、「いつここへやってきたのか?。いつ帰るのか?。どこの町から来たのか?。もし可能なら、町まで一緒に車で送って欲しい」との依頼だった。いわゆるヒッチハイクってやつだ。「僕一人では判断できないので、皆の同意があればいいよ」と伝えた。彼女は僕たちの部屋まで来るという。
皆が僕とのび太君の部屋へ集合した。彼女の話を伝えると、皆、諸手で賛成、さもありなん。美人だからなあーー。あたかも枯れ木に咲いた一輪の花だ。彼女はシングルマザーで、一人であちこち旅しているらしい。仕事はファーマシー。薬剤師みたいな仕事という。娘が一人いて、娘の名は「サクラ」。フーテンの寅さんを思い出した。国籍はカナダで僕たちが寝泊まりしている町にも家があるという。偶然とは不思議なものだ。これには皆、驚いた。
更に驚いたことに、彼女はどうも自然崇拝者のようだ。自然を愛し、自然のままに生きる人。一頃はやった「ヒッピー」とは違う。要するにネイチャー。ナチュラルが人生の目的なのかも知れない。歌がとても好きと言うことで、僕たちの前で、臆面もなく披露してくれた。まるで、妖精が奏でるメロディーのようだった。
のび太君はすかさずカメラのシャッターを切った。こういう面はさすがに兵。抜け目がない。僕たちは彼女と共にベッドに、ちょこんと座り、それぞれのツーショット写真をカメラに収めた。良い記念になることだろう。ただし日本へ帰ってから誤解を招かないようにしなくちゃ。皆の同意が得られ彼女も安心した様子。「ちょっと、周囲を散歩しない?」と彼女に誘われた。皆、本心はそうしたかったに違いないが、なにせ、英語が分からない。結局、僕が代表して彼女と外へ出た。
外はすでに薄暗く、寒気がほほを伝う。僕たちは並んで歩き出した。もちろん、阿部元総理さんみたいに手はつながない。つなごうと思えば彼女はそれを許したかも知れない。考えすぎかあーーー?。「ここには寺院みたいな建物があるのよ」と言って、そこへ案内してくれた。確かにそれはあった。中を覗くと、数十人の人たちが、「ヨガ」みたいなことをやっていた。さすがにメディテーションの村だ。ただ、僕にはもう一つなじめなかった。彼女も恐らく、こんな瞑想を実践しているのかも知れない。「僕たちにもその瞑想を体験したら?」と誘いをかけたかったのだろうか?。真意は分からない。奇妙に体をくねらせ、何かにとりつかれたようにうごめく姿は異様に思えた。僕たちの坐禅はこういうものではないと、彼女に説明したかったが、僕のつたない英語力では、彼女に通じたかどうかは不明。
「山をもう少し下ると、小さな町があり、そこにダンスホールがあるので踊りにいかないか?」と誘われた。残念ながら僕は最近の若い男女が踊るようなダンスは知らない。照れながら断った。彼女もあきらめたのか、来た道を引き返し始めた。半ばまで来た頃、道の横にベンチがあり、ここでだけ、タバコが吸えるという。僕に「吸うか?」と聞くので、人からもらって吸うことはあると応えた。奇しくもポケットには、スネ夫君からもらっていたタバコを持っていた。タバコはあるが火がない。すると、彼女は誰かが捨てたらしい簡易マッチが転がっていたので、それで火をつけてくれた。
もうあたりはすっかり暗くなっている。こういう場合は、美しい星を眺めながら、愛の一言でもささやき、ぐっと抱き寄せ、キスでもするのがドラマのワンシーンの定番だが、僕にはその勇気がない。恐らく許してくれたと思うが、まだ、愛が芽生えている訳ではない。たわいもない話しをしながら、そのままコッテージまで送り届けた。今思うと、「もったいなかったなあーーーー」という気がするが後の祭りだ。又、これで良かったとも思う。僕への信頼感が倍増したに違いない。人間関係は信頼感が一番だぜ。
いよいよ、お休みタイムとなった。のび太君との魔のダブルベッドが待っている。さて、どうしたものか?。
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