僕らの旅パート23。
2007年12月31日 日常朝6時に目が覚めた。のび太君もほぼ同時に起床。朝風呂に行くことになった。他のメンバーはまだ船をこいでいるようだ。バスタオルを手に持ち僕たちは坂道を歩いた。例によって、のび太君は先を歩く。おかしなやつだ。さすがに、朝は入浴客が少ない。僕は昨日と同じコースをたどることにした。閑散とした朝の浴場は、それなりに良い。のび太君は、温泉プールがよほど好きなみたいだ。何故かそこにいつまでもとどまろうとする。さもありなん。数名の女性客が湯船につかっているからなあーーー。そちらの方が気になるのだろう。僕は、なまぬるい湯が嫌いだ。さっさと次のコースへ歩みを進めた。すっつかり「ぶらちん」が板についた。郷に入っては郷に従えだ。
蒸気室、サウナ室、熱湯の湯、冷水の湯。そして、元の温泉プールへと戻ってきた。のび太君はまだいる。「そろそろ出ようか?」と声をかけると、ようやく彼の重い腰があがった。コッテージへ戻り、レストランで朝食をとることにした。ハムエッグにトーストというシンプルな食事だ。結構おいしい。
朝食を済ませ部屋へ戻ると、皆、起きていて僕たちの部屋へ集合した。「昨日の残りのビールを飲みあげようぜ」と、ネズ君が言う。
ビール瓶は部屋の外にケースごと置いていた。夜の冷気で、冷え心地は良好。僕たちは昨夜と同様、コンクリート階段を利用して開栓に成功。「ごくごく」と、のどを潤した。皆、よく飲むぜ。と、そこへ、清掃車に乗った管理人らしきおじさんが我々を発見。「オー・ノー・ドリンクだめ」と言い、手で×印を作った。僕たちは「知らなかった。ソーリー・ソーリー」とひたすら謝り、何とか笑いでごまかし難を逃れた。おじさんが 出て行ったすきに、こっそりと、不燃物入れのゴミ箱へ空瓶を捨てた。旅の恥は何とかと言うが、大事に至らず幸いだ。
ドライバーさん他、数名が食事に行った。食事後、この村を出る。僕は例の彼女を起こしに行き、ドアをノックした。食事後出る旨を告げると、支度してから来るという。皆が戻り、彼女を待つていると、なんと、盛りだくさんの荷物を持ってやってきた。恐らくは野宿やヨガのための道具類でも入っているのだろう。災いは忘れた頃にやってくる。案の定、僕が彼女のアッシーに。まああ、乗りかかった船で、僕は快く彼女の荷物を運んだ。結構重い。
ドライバーさんの助手席へ、スネ夫君。その後ろの座席へ僕(ジャイアン)、彼女、ドラえもん君が座り、その又後部座席に、ネズ君とのび太君が座った。紅一点を乗せて、車は来た道をすいすい戻る。道すがら彼女はよくしゃべった。退屈させまいと気を使ったのだろう。写真を見せたり、クラシックを吹き込んだCDを聞かせてくれたり、はたまた、カナリヤのさえずるがごとく、賛美歌みたいな曲を歌い出した。妖精の魔法に当たったのか、皆、こっくり、こっくりとやり出した。
車はようやく町中の通りへ出た。その時、スネ夫君が「この町に間欠泉が出る場所があるので、そこへ行きたい」という。皆に異論は無かった。というのも、スネ夫君はあらかじめ、旅の計画の中に、そこを組み込んでいた。ドライバーさんの案内で到着した。看板が掲げてあり、一件の店があった。入場料が結構高かった。皆、中まで入ることを躊躇していた。それを察したのか、スネ夫君一人が、「僕が代表で見てくるよ」と言って中へ入っていった。僕たちは、店で売っていたアイスキャンデーをしゃぶりながら外で待っていた。十数分でスネ夫君が出てきた。「どうだった?」と」聞くと、結構高いところまで、水が噴き上がり、圧巻だったらしい。
そこを出て、車は再び走り出した。彼女もしゃべり疲れていたのか、眠気を催したらしく、僕の肩に首を乗せていいかと聞いてきた。皆の目が気になったが、僕は快く了承。本来なら、彼女の肩を引き寄せてやりたかったが、さすがにそこまでは出来なかった。うんんんんん、良いことは長くは続かないものだ。車が給油と相成った。残念・・・・・。
僕たちはガソリンスタンドで、小用をとった。店舗の中には、菓子類やらボトル類が売ってあり、若い売り子の女性がいた。僕は、馬鹿の一つ覚えみたいに、「ウエアー・ザ・ラバトリー?」と言うと、にっこり笑って、その方向を指さしてくれた。ななんと、ここにも、竹ずつに鍵が結んであり、それを利用して扉を開けるようになっている。ちょっと、不思議な気がした。僕はお礼にと水のボトルを買った。売り子の女性が聞いてきた。「アー・ユー・ジャパニーズ?」と。僕はすかさず「イエス」と応えると、にっこり笑った。前もそうだったが、この笑みは何を意味しているのだろう?。笑顔がきれいだったので、まず間違いなく歓迎の笑みだろう。
ガソリンも満タンになり、僕たちの車は高速を通って、一路、宿泊所を目指して走った。ある地域まで来たとき、再びスネ夫君が口を開いた。このあたりに「スヌーピー館」があるという。是非、そこを見たいと言う。これもスネ夫君の当初の計画だったらしい。僕たちは彼の綿密な計画に脱帽だ。立派な建物の中に、いろんな写真やマンガが展示されていた。子供はマンガが好きである。お土産でも買いたかったのだろうか?。何人かが、ちゃつかり、買い物袋をぶら下げていた。さすがは父だ。お父さんだ。僕には無用の品だったので買わずじまい。それでも、面白い場所が見学できて、これも記念になった。カメラに収めたことは言うまでもない。
そうこうするうちに、午後も3時を回った。宿泊地(坐禅堂)に到着するのは4時過ぎになるらしい。その前に彼女を自宅まで送り届けることになった。なんと、彼女の自宅は、我々の宿泊所から、遠くない場所にあった。まさに隣保班である。僕たちに声をかけたことが偶然とはいえ、彼女はラッキーな女性と言うことになる。これも又、縁だろう。彼女の家の前に車が着いた。彼女は丁寧に僕らにお礼を述べた。ドラえもん君がすかさず僕に言った。「ジャイアン、荷物を運んであげなくちゃ」と。僕の役とは最初から分かっていたので、即実行。家の玄関に荷物を置いた。彼女は僕に両手を広げてきた。なるほど、これが抱擁ってやつか?。僕も自然と彼女の体に手を回した。何秒の抱擁だったのだろう?。短くもあり、長くもあり。僕は再会の言葉を述べ、彼女の前を去った。振り向きはしない。もう二度と会えない可能性が強い別れ。どんな別れでも、一応、辛いものである。恐らく、皆の気持ちもそうだったに違いない。
かくして、僕らは、無事に宿泊所にたどり着いた。方丈様、ご夫妻の出迎えを受けた。「どうだった?」と聞かれたので、「いやああーーー、かって経験のない秘境の地で素晴らしかったです。ちょっと、恥ずかしかったですけど」と応えた。ご夫妻は笑っておられた。ここで僕たち五人の旅は部分的に幕を閉じる。
というのは、僕(ジャイアン)と、のび太君は一足早く、日本へ帰らねばならず、飛行場に近い町のホテルで一泊することになる。スネ夫君、ネズ君、ドラえもん君とは今日でお別れだ。三人は一日遅れで日本へ帰る。僕とのび太君は方丈様ご夫妻へ、感謝の言葉と事業の成功を祈願している旨を述べた。又、日本へ来訪の折は立ち寄って欲しい旨をつげ、固い握手を交わした。
ネズ君が、寂しそうな顔をして僕たちを見た。僕たちも同じ気持ちだ。もう、懐かしくさえ思える坐禅堂での寝泊まりは出来ない。僕とのび太君は、残る三人と固い握手をした。ドライバーさんが、いつもの駅まで車で送ってくれると言う。有り難いことだ。僕と、のび太君は、後ろ髪を引かれる思いをしながら、坐禅堂を後にした。
今宵は町のホテルで一泊だ。部屋は別々。良かったぜ。あらかじめ予約しておいたホテルへ僕たちは足取り重く向かった。
蒸気室、サウナ室、熱湯の湯、冷水の湯。そして、元の温泉プールへと戻ってきた。のび太君はまだいる。「そろそろ出ようか?」と声をかけると、ようやく彼の重い腰があがった。コッテージへ戻り、レストランで朝食をとることにした。ハムエッグにトーストというシンプルな食事だ。結構おいしい。
朝食を済ませ部屋へ戻ると、皆、起きていて僕たちの部屋へ集合した。「昨日の残りのビールを飲みあげようぜ」と、ネズ君が言う。
ビール瓶は部屋の外にケースごと置いていた。夜の冷気で、冷え心地は良好。僕たちは昨夜と同様、コンクリート階段を利用して開栓に成功。「ごくごく」と、のどを潤した。皆、よく飲むぜ。と、そこへ、清掃車に乗った管理人らしきおじさんが我々を発見。「オー・ノー・ドリンクだめ」と言い、手で×印を作った。僕たちは「知らなかった。ソーリー・ソーリー」とひたすら謝り、何とか笑いでごまかし難を逃れた。おじさんが 出て行ったすきに、こっそりと、不燃物入れのゴミ箱へ空瓶を捨てた。旅の恥は何とかと言うが、大事に至らず幸いだ。
ドライバーさん他、数名が食事に行った。食事後、この村を出る。僕は例の彼女を起こしに行き、ドアをノックした。食事後出る旨を告げると、支度してから来るという。皆が戻り、彼女を待つていると、なんと、盛りだくさんの荷物を持ってやってきた。恐らくは野宿やヨガのための道具類でも入っているのだろう。災いは忘れた頃にやってくる。案の定、僕が彼女のアッシーに。まああ、乗りかかった船で、僕は快く彼女の荷物を運んだ。結構重い。
ドライバーさんの助手席へ、スネ夫君。その後ろの座席へ僕(ジャイアン)、彼女、ドラえもん君が座り、その又後部座席に、ネズ君とのび太君が座った。紅一点を乗せて、車は来た道をすいすい戻る。道すがら彼女はよくしゃべった。退屈させまいと気を使ったのだろう。写真を見せたり、クラシックを吹き込んだCDを聞かせてくれたり、はたまた、カナリヤのさえずるがごとく、賛美歌みたいな曲を歌い出した。妖精の魔法に当たったのか、皆、こっくり、こっくりとやり出した。
車はようやく町中の通りへ出た。その時、スネ夫君が「この町に間欠泉が出る場所があるので、そこへ行きたい」という。皆に異論は無かった。というのも、スネ夫君はあらかじめ、旅の計画の中に、そこを組み込んでいた。ドライバーさんの案内で到着した。看板が掲げてあり、一件の店があった。入場料が結構高かった。皆、中まで入ることを躊躇していた。それを察したのか、スネ夫君一人が、「僕が代表で見てくるよ」と言って中へ入っていった。僕たちは、店で売っていたアイスキャンデーをしゃぶりながら外で待っていた。十数分でスネ夫君が出てきた。「どうだった?」と」聞くと、結構高いところまで、水が噴き上がり、圧巻だったらしい。
そこを出て、車は再び走り出した。彼女もしゃべり疲れていたのか、眠気を催したらしく、僕の肩に首を乗せていいかと聞いてきた。皆の目が気になったが、僕は快く了承。本来なら、彼女の肩を引き寄せてやりたかったが、さすがにそこまでは出来なかった。うんんんんん、良いことは長くは続かないものだ。車が給油と相成った。残念・・・・・。
僕たちはガソリンスタンドで、小用をとった。店舗の中には、菓子類やらボトル類が売ってあり、若い売り子の女性がいた。僕は、馬鹿の一つ覚えみたいに、「ウエアー・ザ・ラバトリー?」と言うと、にっこり笑って、その方向を指さしてくれた。ななんと、ここにも、竹ずつに鍵が結んであり、それを利用して扉を開けるようになっている。ちょっと、不思議な気がした。僕はお礼にと水のボトルを買った。売り子の女性が聞いてきた。「アー・ユー・ジャパニーズ?」と。僕はすかさず「イエス」と応えると、にっこり笑った。前もそうだったが、この笑みは何を意味しているのだろう?。笑顔がきれいだったので、まず間違いなく歓迎の笑みだろう。
ガソリンも満タンになり、僕たちの車は高速を通って、一路、宿泊所を目指して走った。ある地域まで来たとき、再びスネ夫君が口を開いた。このあたりに「スヌーピー館」があるという。是非、そこを見たいと言う。これもスネ夫君の当初の計画だったらしい。僕たちは彼の綿密な計画に脱帽だ。立派な建物の中に、いろんな写真やマンガが展示されていた。子供はマンガが好きである。お土産でも買いたかったのだろうか?。何人かが、ちゃつかり、買い物袋をぶら下げていた。さすがは父だ。お父さんだ。僕には無用の品だったので買わずじまい。それでも、面白い場所が見学できて、これも記念になった。カメラに収めたことは言うまでもない。
そうこうするうちに、午後も3時を回った。宿泊地(坐禅堂)に到着するのは4時過ぎになるらしい。その前に彼女を自宅まで送り届けることになった。なんと、彼女の自宅は、我々の宿泊所から、遠くない場所にあった。まさに隣保班である。僕たちに声をかけたことが偶然とはいえ、彼女はラッキーな女性と言うことになる。これも又、縁だろう。彼女の家の前に車が着いた。彼女は丁寧に僕らにお礼を述べた。ドラえもん君がすかさず僕に言った。「ジャイアン、荷物を運んであげなくちゃ」と。僕の役とは最初から分かっていたので、即実行。家の玄関に荷物を置いた。彼女は僕に両手を広げてきた。なるほど、これが抱擁ってやつか?。僕も自然と彼女の体に手を回した。何秒の抱擁だったのだろう?。短くもあり、長くもあり。僕は再会の言葉を述べ、彼女の前を去った。振り向きはしない。もう二度と会えない可能性が強い別れ。どんな別れでも、一応、辛いものである。恐らく、皆の気持ちもそうだったに違いない。
かくして、僕らは、無事に宿泊所にたどり着いた。方丈様、ご夫妻の出迎えを受けた。「どうだった?」と聞かれたので、「いやああーーー、かって経験のない秘境の地で素晴らしかったです。ちょっと、恥ずかしかったですけど」と応えた。ご夫妻は笑っておられた。ここで僕たち五人の旅は部分的に幕を閉じる。
というのは、僕(ジャイアン)と、のび太君は一足早く、日本へ帰らねばならず、飛行場に近い町のホテルで一泊することになる。スネ夫君、ネズ君、ドラえもん君とは今日でお別れだ。三人は一日遅れで日本へ帰る。僕とのび太君は方丈様ご夫妻へ、感謝の言葉と事業の成功を祈願している旨を述べた。又、日本へ来訪の折は立ち寄って欲しい旨をつげ、固い握手を交わした。
ネズ君が、寂しそうな顔をして僕たちを見た。僕たちも同じ気持ちだ。もう、懐かしくさえ思える坐禅堂での寝泊まりは出来ない。僕とのび太君は、残る三人と固い握手をした。ドライバーさんが、いつもの駅まで車で送ってくれると言う。有り難いことだ。僕と、のび太君は、後ろ髪を引かれる思いをしながら、坐禅堂を後にした。
今宵は町のホテルで一泊だ。部屋は別々。良かったぜ。あらかじめ予約しておいたホテルへ僕たちは足取り重く向かった。
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