僕の風邪も風とともに去った。色んな人たちが心配してくれて、幸せだ。たとえ、バーチャルの世界であっても、この画面の向こうには、脈々と息ついて、心臓を鼓動させている人達がいるのだ。ある哲学者が言っていた言葉が面白い。子供がテレビを見ていて、「こちらからは向こうが見えるのに、向こうからはこちらが見えないんだね。可哀想だね」と、言ったそうだ。この言葉の意味するところはとても深いと思う。webの世界はその両極面だ。

僕たちはこの仮想現実感(virtual reality)の中に、どっぷりとつかっている。現実と仮想現実の区別がつかなくなると、事故やトラブルや事件に結びつくこともあるようだ。良しにつけ悪しきにつけ。

とは言え、ある生命学者の方が書いておられた。現実だと思って眺めていている世界でさえ、本当にそれが現実の世界なのかは分からないと。なぜなら、物はすべて原子から出来ていて、形があるように見えてはいるが、それは単に原子の濃淡の違いにしか過ぎないのでは。その濃淡の違いをただ、網膜が物としてとらえているだけだと。こうなってくると、現実と思っているこの現実さえ、バーチャルの世界と同じなのか?。まさに「色即是空、空即是色」、般若心経の世界だ。僕に分かるすべもない。

分からないことを考えるのは止めにしよう。
今日は梅雨の合間に太陽がちらりと顔を覗かせた。良い機会だったので書棚の整理をした。そこで、一冊のファイルに目がとまる。中をめくると、あな、恥ずかしや。10年以上も前に書いた僕のいくつかの詩編がが出てきた。口汚しと備忘のために一遍だけ載せておこう。

   銀河鉄道999によせて。

まだ見ぬ黒髪の少女よ。
君の目にはこの物語がどう映るだろうか?。
僕にはまだ進行形のこの物語が・・・・。
時代遅れのセンチメンタリズムだと、君の瞳は
告げるかも知れない。

テツロウとメーテルよ。
君たちは永遠の命を保証された機械の体を得るための
売買契約を締結したんだね。

メーテルは機械星の王女の娘兼営業担当重役だ。
テツロウよ、君は最初そのことを知らなかっただろう。

メーテルは旅を続けるうちに、君の勇気と正義感。
喜びや悲しみ。愛と涙。友情と別れ。それら人間の持つ
色んな感情について勉強していくんだ。

本来、機械の星には感情なんてないだろうからね。
でも、驚くなかれ。
メーテルは、君と同じ、生身の体を持っていたんだよ。

ただ、機械星の女王である母親の命には絶対服従で
人間らしい感情が心の奥底に閉じこめられていたんだ。
やがてテツロウとメーテルは機械の体に疑問を持つ。
そこから母親との闘いの旅が新たに始まるんだよ。

まだ見ぬ黒髪の少女よ。
この物語が終わったとき、
君の瞳には何が映っているだろうか・・・・?。、
きっと、とめどもなく流す君の涙が僕の脳裏に見えるだろう。

その時、僕は夢から覚めるだろう。
僕の体も生身の体だったんだと、あらためて気付くだろう。
新しい夢を求めて僕は再び旅に出るだろう。

何かよく分からない駄作でした。そろそろ、外出の時間だ。
準備に取りかかろう。

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