二月は逃げる月とはよく言ったものだ。そんな二月を僕は追いかけている。追いかけても、追いかけても僕は届かない。アキレスとカメのかけっこを思い出す。先に行っているカメに僕はいつまで経っても追いつかない。カメのいた地点へ着いたときは、もうカメは先へ行っている。これじゃあーーー永久に追いつかないのか?。まさにパラドックスだ。

そんな中、今宵は高校時代のクラスメートが当地へやってくる。仕事がらみと思うが、彼の親戚が当地にあり、そこへ泊まるのだろう。「友、遠方より来たり。楽しからずや」である。おっと、遠方というほどでもないか?。故郷の地まで車で数時間の距離だ。

彼に会ったのは昨年の十一月。このときは高校全体の同窓会の場だった。人が多すぎて十分に語ることもなかった。そんなこともあり、今年の一月に、改めてクラス会が催された。毎年、クラス会みたいなことをやっているから、僕たちのクラスはよほど、人恋しい者たちばかりのようだ。僕もその例外ではない。

あに図らんや、当日僕は仕事で行けずじまい。そんな僕を可哀想と思ったのか、クラス会が催されているとき、電話・・・古いなあーー携帯電話のベルが鳴り、「今、やっているぜ」と告げられた。僕の事が話題になり電話をしたらしい。話題になると言えば、せいぜい悪口ぐらいのことだろうが、忘れ去られるよりましか?。携帯口に次々とクラスメート達が出た。「会えなくて残念」という言葉に、僕も、ME TOO.と応じた。

てなわけで、今宵はそのクラスメートの一人が当地へ来るわけだ。僕の脳裏には今宵のスケジュールが既にできあがっている。こういう遊びについての計画は滅法早い。仕事の計画もこれだけ早ければいいのだが・・・・?。

大まかな計画はこうだ。恐らく三次会までは足を運ぶだろう。まずはじめに、和服姿のママさんが一人で やっている小料理屋で腹ごしらえだ。ママさんに僕は催促するだろう。「ママ、僕の名前を言って」と。ママ曰く「えええつ、なんでえーーー?」「純ちゃん」と。すると、返事が二つ聞こえるだろう。なな・なんと、僕の友人の名前も「純ちゃん」。ここで大笑い。僕たちは「ダブル純」なのだ。僕は思うだろう。「二次会・三次会もこの線でいこう」と。

三次会で行く予定の店のママさんは同郷の人で画家である。店の中にはママの作品群が多数、壁に掲げられている。とある焼酎のラベルにもなっているそうだ。以前、この店で失敗したことがある。日頃吸わないタバコを友人から一本もらって口に運び、口から離したとたん、すぐそばへやってきていたママのウールの上着にタバコの先を押しつけてしまった。まあるい「こげ」が出来ていた。僕はひたすら謝った。

ママから出てきた言葉が嬉しかった。「いいの。いいの。その代わり連続五回、店へ来て」という。覆水盆に返らずだが、ママの器量の大きさに驚いた。今日行けば、果たして何回になることやら。

おっと、色々としなくてはならないことがある。今宵の結末は紙面を改めて書くことにしよう。





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