2010年1月13日 日常
 朝起きると外は一面、銀世界。久しぶりの本格的降雪だ。フトンをはねのけて身震い。こんな日は、タヒチ島の丸丸と太った女性の大きな腕に抱かれて、すやすやと眠れていたら最高なのにと、あらぬ思いが頭をよぎった。夏になれば又、白魚のような雪女の細い腕に抱かれて・・・・・と、くだらないことを考えて僕の心ははしゃぐ。

ネコは電気の入っていないコタツで丸くなっている。情けないやつだ。だが、ネコのことばかりは言えない。僕の体も寒さでおののいている。小学校も臨時休校となった由。こんな日は仕事もしたくないなあーーーと、思うが、クライアントはそれを許さない。

暖房のスイッチを入れ、気が進まない椅子にどっかと座った。目は窓硝子の外に釘付け。「冬来たりなば春遠からじ」と言うが、まさに今は冬。この時期を過ぎればポッカポッカ陽気の春がやってくる。昔は冬という季節が好きだった。身も心も引き締まる時節と思っていたからである、今は春が好きだ。この変化は多分、冬の厳しさに打ち勝つ気力が低下し、身も心も軟弱になったせいだろう。

先日、滅多に巻くことがなかったマフラーをして、夜の町へ出かけた。雪でも降りそうな気配だったからである。それがどうしたわけか?、マフラーを無くしてしまった。「行きはよいよい、帰りは恐い」とまさにこのことだ。心当たりを訊ねたが発見に至らず。恐らく、道を歩いているときに首から滑らしてしまったのだろう。酔いとは恐いものである。日頃慣れないことをすると、この有様だ。

てなわけで、何を思ったのか今日、ネットでマフラーを注文してしまった。今日の寒さが、マフラーを買い物かごへ誘ったのだ。アクリル70,毛30、だから上等ではないが、僕の首に巻くには丁度良いだろう。決め手の一つはデザインだ。笑うセールスマンには格好の晴れ着だぜ。

午後、役場まで書類を提出するため出かけた。道路は充分走れた。車のフロントガラスに雪ん子たちが縦横無尽に降りかかり、後方へと飛び散っていく。南国の地では滅多に味わえない光景だ。僕はこの光景が好きだ。まるで、雪ん子達が空中で芸術作品を描いているような、そんな気さえする。信号で車が止まると、雪ん子達は優しくフロントガラスに舞い落ちる。ガラスに穴が空いていれば僕は口を大きく開き、雪ん子達をのど元へ誘うだろう。

自宅へ戻り、ぼけーっと外を眺めながら、ブルガリアから来ている友人の事を思い出した。彼は めっぽう歌が苦手らしく、歌える曲と言えば「キツネやコンコン」と、ビートルズの「レッ・イッ・ビー」くらいである。特にキツネやコンコンを、スナックで歌うと、皆、拍手喝采。「コンコン」という意味が分かるかい?」と、訊ねると、もちろん知らないと答える。そういう僕も知らないのだ。「コンコン」と言えば「雪やコンコン」という曲もある。

『コンコン」を辞書で調べるてみた。キツネの鳴き声、雪やあられが、しきりに降る様とある。なるほど。これで納得。一つ勉強した。

今日は、雪にまつわる話しに終始した。



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