僕たちの旅も、いよいよ最終日を迎えた。今日は市内へ戻り、一日中、ショッピングや、名所、催し物を見学することになっている。ジャイアンは寝不足がたたり、不機嫌な一日が始まった。ロビーで迎えのバスを待つ。ここでも、先客のバスが早く到着し、ツアーの日本人観光客が乗り込んだ。恐らく行くところは一緒だろう。いわゆる定番のコースってやつだ。
我々のバスが到着した。二人のVIPお嬢さん達を迎え入れ、市内へ向けて出発だ。今回も、おばん諸氏に後部座席を占領された。恐るべき「おばん」。市内までの所要時間は約3.5時間。そう言えば、今回の旅はバスでの移動時間が極端に長いように感じられた。おばん諸氏はいざ知らず、我々5人は皆そう思っているに違いない。窓の外を見やることも少なくなった。ほとんどが黙りこくって、船を漕いでいる。
僕、ジャイアンも、目を閉じては開き、閉じては開きの繰り返しだ。相変わらず田園風景が続いている。円錐形の帽子をかぶった忍者もどき農婦が、せっせと田の手入れをしている。この光景は心に不思議な安堵感を与えた。我々、日本人も農耕民族だから、そう感じるのだろう?。糧を得るための労働。機械を使わず、手作業。何故か、農婦の人たちが美しく思えた。
おっと、感傷に浸っている場合ではない。バスが市内へ入った。バイクが怒濤のごとく押し寄せてくる。僕たちは既に目が「ばっちり」と覚め、ぶつかるんじゃないかと一喜一憂だ。されど、「するり」とかわしていく。見事だ。これも、観光客をターゲットにした目玉の一つなのかもしれない。
丁度、昼頃とあいなり、最後の現地料理をついばむことになった。とあるレストランの二階へ案内された。20人ばかり座れそうな長いテーブルがある。僕たちは奥に陣取り、今や遅しと料理の出番を待った。おっと、その前に例によって、ビールとワインをオーダー。もち、これは別会計。それにしても、我々はよく飲む事よ。おばん諸氏が好奇の目で我々を眺めていた。さもありなん。五人のメンバーは変人、奇人のはげちゃびんばかりだ。変に思わない方がおかしい。
それはさておき、滞りなく胃袋を満たした。違和感のない、おいしい食事だった。腹ごしらえが済み、次に向かったところは、ホーチミン廊。真っ赤な国旗が空高く掲げられ、風になびいていた。ここでは閲兵の交代式が見られると言う。我々はグッドタイミングでその式を見学することが出来た。遠方より3名の交代要員が横に並び、足を高く舞い上がらせ歩いてくる。どこかの国で同じような光景を見たことがあるが、足を舞い上がらせ歩くのは何故なんだろう?と、不思議に思った。思うに、軍隊が統率されていることを形で表したもの、いわゆる統率の象徴であり、また観光客に披露するという一面も持っているのだろう。
のび太君と、ネズミ男君がカメラのシャッターを押したことは言うまでもない。ジャイアンも例外にもれずだ。もう、二度とみられないという思いが?、そうさせたのか、あるいは、単なる好奇心というやつかもしれない。一糸乱れぬ動作で交代式が終わった。ネズミ男君は、すかさず、歩くまねをやり出した。短い足は、上まで上がらない。他の観光客に「馬鹿なことをやっている」と嘲笑の的となった。昨夜は睡眠を十分取ったから、やんちゃになるのもうなずけはするが。僕たちは案内人に引率され、バスの待機場所まで戻ることになる。
さああて、来るときもそうだったが、結構、幅広い道路を横断しなければならない。信号などない。バイクやら車が左右、我が物顔で怒濤のごとく走っている。いかに横断するか?。それが問題だ。案内人が「私がタイミングを取りますから、その後についてきて」と言う。さすが、現地の人。こういう修羅場は幾たびと経験済みだ。「はああい、今」というかけ声と共に、我々は渡りだした。「みんなで渡れば怖くない」とはこのことだ。おばん諸氏は、ドラえもん君や、ジャイアンの横にくっくように渡りだした。いつもは距離を置いて歩いているのに、こういう時に限っては現金なものだ。「弱き者、汝は女なり」という言葉があるが、この場合がそうなのか?。
無事に渡り終え次の名所へ行くことになる。
我々のバスが到着した。二人のVIPお嬢さん達を迎え入れ、市内へ向けて出発だ。今回も、おばん諸氏に後部座席を占領された。恐るべき「おばん」。市内までの所要時間は約3.5時間。そう言えば、今回の旅はバスでの移動時間が極端に長いように感じられた。おばん諸氏はいざ知らず、我々5人は皆そう思っているに違いない。窓の外を見やることも少なくなった。ほとんどが黙りこくって、船を漕いでいる。
僕、ジャイアンも、目を閉じては開き、閉じては開きの繰り返しだ。相変わらず田園風景が続いている。円錐形の帽子をかぶった忍者もどき農婦が、せっせと田の手入れをしている。この光景は心に不思議な安堵感を与えた。我々、日本人も農耕民族だから、そう感じるのだろう?。糧を得るための労働。機械を使わず、手作業。何故か、農婦の人たちが美しく思えた。
おっと、感傷に浸っている場合ではない。バスが市内へ入った。バイクが怒濤のごとく押し寄せてくる。僕たちは既に目が「ばっちり」と覚め、ぶつかるんじゃないかと一喜一憂だ。されど、「するり」とかわしていく。見事だ。これも、観光客をターゲットにした目玉の一つなのかもしれない。
丁度、昼頃とあいなり、最後の現地料理をついばむことになった。とあるレストランの二階へ案内された。20人ばかり座れそうな長いテーブルがある。僕たちは奥に陣取り、今や遅しと料理の出番を待った。おっと、その前に例によって、ビールとワインをオーダー。もち、これは別会計。それにしても、我々はよく飲む事よ。おばん諸氏が好奇の目で我々を眺めていた。さもありなん。五人のメンバーは変人、奇人のはげちゃびんばかりだ。変に思わない方がおかしい。
それはさておき、滞りなく胃袋を満たした。違和感のない、おいしい食事だった。腹ごしらえが済み、次に向かったところは、ホーチミン廊。真っ赤な国旗が空高く掲げられ、風になびいていた。ここでは閲兵の交代式が見られると言う。我々はグッドタイミングでその式を見学することが出来た。遠方より3名の交代要員が横に並び、足を高く舞い上がらせ歩いてくる。どこかの国で同じような光景を見たことがあるが、足を舞い上がらせ歩くのは何故なんだろう?と、不思議に思った。思うに、軍隊が統率されていることを形で表したもの、いわゆる統率の象徴であり、また観光客に披露するという一面も持っているのだろう。
のび太君と、ネズミ男君がカメラのシャッターを押したことは言うまでもない。ジャイアンも例外にもれずだ。もう、二度とみられないという思いが?、そうさせたのか、あるいは、単なる好奇心というやつかもしれない。一糸乱れぬ動作で交代式が終わった。ネズミ男君は、すかさず、歩くまねをやり出した。短い足は、上まで上がらない。他の観光客に「馬鹿なことをやっている」と嘲笑の的となった。昨夜は睡眠を十分取ったから、やんちゃになるのもうなずけはするが。僕たちは案内人に引率され、バスの待機場所まで戻ることになる。
さああて、来るときもそうだったが、結構、幅広い道路を横断しなければならない。信号などない。バイクやら車が左右、我が物顔で怒濤のごとく走っている。いかに横断するか?。それが問題だ。案内人が「私がタイミングを取りますから、その後についてきて」と言う。さすが、現地の人。こういう修羅場は幾たびと経験済みだ。「はああい、今」というかけ声と共に、我々は渡りだした。「みんなで渡れば怖くない」とはこのことだ。おばん諸氏は、ドラえもん君や、ジャイアンの横にくっくように渡りだした。いつもは距離を置いて歩いているのに、こういう時に限っては現金なものだ。「弱き者、汝は女なり」という言葉があるが、この場合がそうなのか?。
無事に渡り終え次の名所へ行くことになる。
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