正月三か日が過ぎ、娑婆世界は御用始めとなった。僕だけは例外かと思ったがさにあらず。昨年からの継続中の仕事が、「まだか?まだか?」と責め立てる。やんなっちゃうぜ。

人様は新年会等で奇声を上げているやも知れぬが、こちとらは、机に向かって事務作業。さばけない僕を気遣ってか、正月四日にやってきた弟が寝泊まりで手伝ってくれた。ようやく完成だ。来週は10日ぶりでアルコールが飲めるか?。僕を呼んでいる娑婆世界の声がする。ああああああつ、早く歌いたいぜ。「春なのに」って歌を。ちと、早いか?。「記念にください。ボタンを一つ・・・・・・・青い空に捨てます・・・・」こんな歌だったっけ?。捨てられたらこまるか。

おっと、感傷に浸っている場合ではない。僕の旅行記はどこまで書いたっけ?。そうそう、一拍目のホテルでの会食というか?宴会というか?、そこまで書いていたっけ。

大広間に、グループごとにお膳が配置してあった。僕たちは三人用の座席へ案内された。どこに座ってもよかろうに?と、ちょっと、いぶかしく思ったが、その理由が分かった。要するに、特別料理ということで、一万円の追加料金を出した人たちと、そうでない人たちを区別して席が設けられていたのだ。僕たち、とっつちゃん坊や達に、特別料金を出すようなデリカシーな人物はいない。ただ、出たものを平らげるだけ。とは言いつつ、飲む方は手出しで、どんと来いである。何を思ったのか、ネズミ男君は、「何か、乾き物が欲しいなあーーー」と言い出す始末。乾き物とは、ピーナツやチョコレートや枝豆のたぐいである。のび太君がすかさず、「ここはスナックじゃないんだよ。」と、笑いながら、おしかりの一言を。そこで一応おさまった。

最後まで、大広間に陣取り、人影が少なくなった頃、僕たちもそこを後にした。部屋に戻る途中、ビールとつまみを買い込み、飲み直す事になった。だが、何となく寂しい。窓の外は真っ暗で、ネオンのかけらも見えない。深々と静まりかえっている。僕たちは黙々とビールやら、焼酎をあおった。明日への期待を込めて・・・・。僕たちはちょっくら、ホテルのスナックでも散策するかと部屋を出た。あいにく、早くの店じまい。山のホテルは気が早いぜ。部屋に戻ると、畳にふとんが一つあしらえてあった。

第5編で述べたごとく、ベッドが一つ足りない騒動があり、とりあえずというか、ネズミ男君が率先して、畳に寝ることになった訳である。かくして一日目の夜が終わった。翌朝の目覚めは必ずしも良いとは言えなかった。いびきのせいではない。この ジャイアン、枕が変わると眠れないんだよなーーーー。のび太君は鼻息ひとつたてず、金縛りにあったごとく不動で眠っているよし。かたや、ネズミ男君は、鼻息に強弱をつけながら、演歌を漕いでいる。うるさいこと常のごとし。眠れないのはジャイアンだけかあーーーーー。宇宙の事を考えた。いつかしら眠りに落ちたようだ。

まあ、そんな風で一夜が明けたのでした。次回は二日目に突入だ。


コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

この日記について

日記内を検索