僕たちの旅が始まった。五月も末日。曇り空。僕、ジャイアンは朝五時に起床。全ての準備を整え、ネズミ男君の到来を待った。彼は我が家に車を預け、一緒にタクシーで駅まで行こうという寸法。いつものパターンだ。

折りもよく、ネズミ男君到着。彼の出で立ちは、北海道に行ったときのごとく、野球帽をかぶり、白のジャンバー。その下に、はでなシャツを着込んでいた。綿パンにスニーカー。大事そうにカメラと、キャスター付きのほどよいバッグを携えていた。

僕、ジャイアンも、ほぼ似たり寄ったりだ。ただ、頭には、はっと驚くようなハットをかぶっているのが相違点か?。もち、安物のカメラを持参だ。ネズミ男君が言う。「あんた、少しは操作方法を覚えたんかあーー?」と。僕はすかさず、言ってやった。「あんたと同じオートだぜーーーー。何の心配もなかーー」と。ネズミ男君は「ふうーーーーん」と怪訝そうな顔をして、目をそらした。

タクシーが駅構内へ滑り込んだ。8時集合だったが30分早く到着。改札口の近くで待っていると、例によって、銀色のはで派手なシャツに同色のジャンパーを着込んだ、のび太君が登場。「ありゃーーー、北海道の時も同じ服じゃあなかったっけ?」と思ったが、まあいいか。よほど好きな服らしい。なんでも、カンボジアに行ったとき、格安で手に入れたものらしい。僕たちが「似合っている」と褒めちぎるので、味を覚えたようだ。

と、そこへ、紳士風の見知らぬ人が「おはようございます」とやってきた。
同じ仕事仲間の一人だと、のび太君が紹介してくれた。かの有名なドクター中松氏を彷彿とさせる顔立ちなので、ニックネームを「ドクター」と命名。もちろん、本人には言っていない。

次に登場したのが某税理士先生。ニックネームは「象さん」だ。3つばかり年上の姉さん女房を同伴していた。女房の鞄持ちってわけか?。「強き者、汝は女なり」。ふうっつと、そんな言葉が心に浮かんだ。僕、ジャイアンとは既知の仲。のび太君が他のメンバーに紹介した。これで、6人そろった。後3人がまだ来ない。約束の時間にはまだ5分以上ある。出立の記念写真をとりながら待った。僕のカメラによる初撮りだ。

8時の声を聞こうとするとき、二人の男が現れた。二人とも痩せ型で、一人は色黒、もう一人は色白の好青年達だ。二人とも見たことのある顔だが、親しくしゃべったことはなかった。色黒の彼を「ニヒル君」、色白の彼を「のっぺら君」と」命名。一通りの紹介があり、最後の一人を待った。8時を過ぎてもまだやってこない、のび太君が電話を入れた。まだ事務所にいて、今から出るとのこと。なんとか電車に間に合いそうだ。待つこと数分。でっかい体で、いがぐり頭の人物が登場。僕はすかさず、「いがぐり君」と名付けた。おっと、これは失礼か。僕等より年上とあらば、「いがぐりさん」だ。

電車に乗るのは久しぶり。座席確保の為、「早くホームに行き並ぼうや」ということになった。僕たちは荷物をひきずりながら、ホームへと急いだ。先には先があるものだ。すでに、自由席らしきところには長い行列が・・・。
「あわてない、あわてない。指定席でも空いていれば座れるさ」とは、のび太君の弁。さすがリーダーだぜ。

とはいえ、この変てこな、9人のメンバーによる旅は先が読めない。吉とでるか、凶とでるか、今の所は不明。まあぁ、終わりよければ全て良しとなる。それを期待しよう。まずは旅の安全を祈るだけだ。




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