雪とマフラー。

2012年1月24日 日常
 朝目覚めて、真っ先に二階の窓から外を見た。「さぞかし雪が積もっているだろうなあーー」と、期待に胸を膨らませて周囲を見回した。何のことはない。薄曇りながら、お天道様が顔を出していた。少々がっかりだ。最近の天気予報は良く当たるが、今日は外れたようだ。

最近、とんと雪を見ていない。山はうっすらと雪化粧をしているときもあるが、僕に取っては、それは雪ではない。やはり、平地に積もった雪に愛着を感じる。雪深い地方の人たちにとっては、雪は恨むべき存在なのかも知れないが、当地は温暖地の平野。たまに降る雪にこそ郷愁を感じるのだ。

思えば、小さかった頃、母に手を取られ、降りしきる雪の中を買い物について行った記憶がある。滅多にしない「マフラー」を巻き、震えながら歩いた。その頃は母も若く、元気いっぱいで僕の手を引いていく。嬉しくもあり、しんどかった。そんな母も今は老いた。雪を見ると母を思い出す。

マフラーと言えば、最近はちょっと寒いと、すぐ首に巻く。おしゃれという気もある。長ーーい、マフラーを数点持っている。その内の一つは、ネズミ男君からもらった物だ。いつぞや、この日記に書いたこともあったが、彼は同じ柄のブランドを二つ持っていて、その一つを僕にくれた。僕は皮の手袋を彼に返した。同じ柄といっても、彼のは純度100%。僕のは化繊が少し入っている。僕が返した手袋も、僕のに比べれば上等の物ではない。おあいこだ。

こともあろうに、昨年、二人とも同じマフラーをして彼と再会。ネズミ男君の勝ち誇ったような、にんまりした目に、不愉快を感じたが、まあ、もらい物だ。競ってもしかたがない。とあるスナックの門をくぐった。開口一番、カウンターレディーから、「あら、二人ともおしゃれね-」と言われた。ここでもまた、ネズミ男君が、にんまり目。僕はそく帽子を、はっと取り、マフラーを脱衣した。ネズミ男君から「ジャイアンのは僕がプレゼントしたものだよ」と言われそうな気がしたからだ。ジャイアンはその名の通り、図体はでかいが、気は小さい。およよよーーー。

その日の彼の勢いはすさまじかった。団体客が20~30名(ほとんど女性。どこかの病院のスタッフたちだろう)いる中で、例の歌、チェッカーズさんが歌っていたのだったっけ?「ジュリアーノ・ハートブレイク」を、腰振り振り、ツイスト混じりで歌い出した。これには会場が大爆笑。僕は濡れたおしぼりで顔をそっとぬぐった。まああ、時には彼にも花を咲かせてあげなくてはなるまい。これは僕の負け惜しみか?。団体客が帰り際、彼と握手していたのが印象的だ。願わくば、はやく嫁さんがみつかって欲しいものよ。

雪の話がとんだ方向へ行ってしまった。今日は、やや肌寒いが暖房はいらない。日差しが射し込む窓の外を眺めながら、出かける前の一時を、この日記兼備忘録作成に時間を割いている。そろそろ完成だ。ペンを置こう。






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