友人(のび太君)が二年がかりで企画し、発起人として催した演劇の公演が無事に終わった。昼夜二日間の公演で二千数百名が訪れた。大成功だ。皆の感想は「一様に良かった。良かった」の連発。「ハンカチが涙でびしょびしょになったよ」と、夜泣き爺さんが言う。なんでも舞台の前列から三番目の席で、食い入るように観劇したそうな。爺さんらしいぜ。

劇は木を切り倒すという業者を相手に、体を張って阻止した一女性の生き様を描いた劇である。後に当県で第一号の女性県会議員になった人である。脚本は当県出身で、今、関西や関東を拠点に活躍されている、エッセイスト、詩人である笠原瑠璃子氏。見せ所をふんだんに織り込んだ脚本は見事である。その脚本を基に、演出する演出家も当県ナンバーワンの野本氏である。主演女優は、これまた当県在住の美しい女性。主人公の女性を見事に演じた。友人(ねずみ男君)が「お嫁さんにしたいーーー」と思ったようだが、それはかなわぬ夢だ。

友人「のび太君」も、この劇で役者として登場した。なんと、役は主役の女性を威嚇する業者さん。ばかでかい声と体で主役の女性をはね飛ばす。「おおおーーつ、怖いっ。まさか、本気じゃないだろうな」と思わせるような気合いの入れよう。仕事しているときの「にんまり顔」とは大違いだぜ。

てなわけで、最終公演のあと、とあるホテルで打ち上げ会が催された。総勢80名近くが参加した。気の早い僕(ジャイアン)と、友人(ネズミ男君)は一番乗り。更に、のび太君の恋人として僕が命名した「シズカちゃん」も参加。彼女は僕やねずみ男君共々、数千枚のパンフレットを三つ折りした仲間だ。のび太君は既に妻帯者。しからば、「ねずみ男君、君がシズカちゃんを嫁にもらったら」と再三、勧めているが、彼は「ぽーーつ」と顔を赤らめるだけで首を立てに振らない。おっと、その前にシズカちゃんから断られるのが、おちだろう。

打ち上げ会が始まった。残念ながら、夜泣き爺さんとシズカちゃんは別の席。僕とねずみ男君が隣りあわせとなった。これが良かったのか悪かったのか?。僕たちは瞬く間に赤ワインを二本飲みあげた。その間に、感謝状の贈呈があった。何と僕もその一人として額縁入りの賞状と記念品をいただく羽目に。役者さんたちの演劇の練習会場として部屋を提供しただけだったので、恐縮の至りだ。親友、のび太君の頼みとあらば、断るわけにも行くまいて。感謝状贈呈の後、役者さんたち、一人一人の自己紹介があった。「好きこそ物の上手けれ」と言うが、皆、個性的で、演劇好きな人たちばかりだ。のび太君はいざ知らず、僕には到底出来そうにない。

まあ、そんなわけで、僕たち二十数名が二次会まで足を運んだ。マイクを持ったら離さないと定評のある本劇の事務局長がカラオケで数曲を熱唱した。折りもよし。まさにねずみ男君の出番だ。僕はすかさず。「ジュリアーノ・ハートブレイク」という歌をを所望。彼は「やめてよーーーー」と言いながらも、マイクを持ち、こじんまりとあしらえてある舞台へ。始まった。ツイスト混じりの彼の歌が。腰がよく振れている。いつものごとく、「今夜もいこうぜーーー。愛とはなんぞや」と最初におらぶ。続いて、「キャンドルライトが・・・・・・・」と歌い出した。爆笑の渦だ。ご褒美かなんか知らないが、役者さんたちに配られた「大入り袋」が、彼にも渡された。中味は二千円だった。「今日の飲み代だぜ」と彼はいたくご満悦。

時は瞬く間に過ぎ、有志一同で三次会へ。笠原瑠璃子氏や演出家をはじめ10数名が参加。焼酎で気勢をあげること常のごとし。もう、これ以上は語るまい。すっかり酩酊した僕やねずみ男君は借りてきた猫だ。その後の展開は「わかんなあーーーーい」である。
ただ、一円玉貯金箱を僕にくれた、ねずみ男君を家まで送った記憶だけは残っている。僕も義理堅い男だぜ・・・。

まずは第一回目の当県の歴史劇の成功に「おめでとう」と言いたい。役者さんもご苦労様でした。




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