続、旅日記(7)

2012年9月23日 日常
 ホテルの中央ロビーに集まった。オプションの参加メンバーは我々5人と、恋人らしき若い二人、母娘の二人、中年の男性一人、計10名である。再び、夜景観賞と銘打った恐怖のドライブが始まった。曲がりくねった山道をバスは器用に登っていく。僕たちは車とすれ違う度に「わおーーーつ。わおーーつ」と、おらぶ。しょんべん洩らしそうだぜ。道中、テクテクと徒歩で登っている人や、くだっている人々を見かけた。なんと彼らは、散歩がてらの夜景見物だそうな。ほとんど現地の人たちだ。しゃれてるぜ・・・。

三十分足らずで山頂に到着した。結構人がいた。ここからも夜景が見えるが、今一つ迫力がない。さもありなん。ここまでは無料だ。すぐそばに、摩天楼を思わせるような立派な建物があった。折角来たから、屋上の展望台まで行くことになった。もち、これは有料。設備代がかかっているからなあーーーー。一側面が透明のガラス張りエレベーターに乗った。上昇している外形が見えるのはなんだか不気味である。高所恐怖症のジャイアンである。そんなことを考えているうちに屋上へ到着。ガラス張りの回廊の要所に、定番の望遠鏡がすえつけてある。ねずみ男君が、金を入れずに覗き込んだ。あわよくばと思ったのだろう。なあーーーんにも見えず。残念。

展望台に上ったは良かったが、今日はあいにくの曇り空。おまけに霧らしきものが漂っている。街中の灯りが「ぼーっ」と見える。のび太君はそれにもめげず、ポイントを定めた。愛用のカメラを取り出し、三脚まで施し、撮影にとりかかった。いかんせん、彼の優秀なカメラでも、映りは今一つだ。負けず嫌いの、ねずみ男君も、まだ使い慣れていないカメラを夜景に向けた。結果は?。「のび太君の出来に勝るとも劣らず」と言いたいところだが、ことごとく失敗だ。ジャイアンが「ねずみ君よ、カメラの値段の差だよ」というと、ふてくされた顔をして、別のポイントへ去った。

僕も愛用のデジカメで夜景にむけてシャッターを切った。結果は言うまでもない。「オー・マイ・ガッド」である。僕たちは、不満を言い始めた。「そもそも、これくらいの夜景は日本でも至るとことにあるよ」とは、ジャイアンの弁。「展望台のガラスの貼り方がおかしい。垂直に貼ってあるからいけないんだ。本来、斜めにガラスを貼ってないといけない」とは、ねずみ男君の弁。のび太君も、ねずみ男君の意見に同感のようだが。ジャイアンには「わかんなあーーーーい」である。

要するに、結論は、世界に誇れるほどの夜景ではないこと。今宵は、気象のコンディションが悪かったこと。カメラマンの腕のせいではないこと。これで落ち着きだ。僕たちは気を取り直して、次のオプションコースへ向かうことになった。屋台散策というか、夜店散策である。

いずこの国へ行っても、夜店や屋台は花盛りだ。人がごった返し、一緒に行動しないと迷子になりそう。ここで、のび太君とジャイアンは思いがけない買い物をすることになる。

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