続、旅日記(25 完)
 




とっちゃん坊や達は、シャトルバス乗り場まで急いだ。すでに到着していた。おやーーつ、一人姿が見えない。スネ夫君だ。どうも用を足しに行ったようだ。彼を残してバスは出発した。日本だから迷子にはなるまい。携帯で、JR駅で待つ旨、伝える。地下鉄を経由してJR駅に降り立つ。ここでも、電車はすでに待機していた。スムーズな流れだ。即、飛び乗った。スネ夫君の姿は見えなかった。座席は結構、すいていた。座席の一方を回転させ4人掛けにした。やれやれだ。

もう1時間弱で故郷の駅へ到着する。旅の初めに起きた列車事故が嘘のようだ。僕たちは、あれこれとだべっていると、車掌さんが入ってきた。「乗車券を拝見します」という。即、用意して差し出すと、「ここの席は座席指定でございます。自由席は○○号車です」と言う。僕、ジャイアンが、「指定席でも空いてりゃ、座っていいんじゃないの?」と問うと、「この列車はそうではありません」とのこと。ほかの乗客は冷ややかな視線でこの様子を眺めていた。結構、恥ずかしいぜ。

我々は、荷物を引きずり、別の車両に移り始めたとき、車両と車両の間に設けられている出入り口の横に、小さな小部屋があった。3人程度は座れそうだ。扉がついていて、座ると首から上がガラス張りで見える。「ここに座ろうや」と、ねずみ男君がいう。僕たちはその言葉に従った。と、その時、のび太君が、「この部屋は、赤ちゃんが、おしめを替える部屋なんだよ」と言う。「そうなの。最近はサービスがいいなあーーー」と、ジャイアンが応え、赤ちゃんはいそうもなかったので、三人が座ることにした。

一番奥に、のび太君、真ん中に、ジャイアン、その横に、ねずみ男君だ。一休さんは、「どうぞ、ご自由に」と言わんばかりに外で待機。三人が腰かけ、ガラス張りの扉を閉めると、あたかも生首が三本、さらしてあるあるように見える。「にこっ」と笑いでもすると、気持ち悪いこと限りなし。通りがかった人が好奇なな目で見ていた。そこまではよかった。僕、ジャイアンが、おならを出したい衝動に駆られた。思い切って、「ぶーーーつ」とやると、「おいおい、やめてくれよ」と、のび太君が言う。「ごめん、ごめん」と謝るやいなや、隣の、ねずみ男君が連鎖反応で、「ぶーーっ。むにゅ、むにゅ」と、おならをこいた。「まさか、実まで飛び出したんじゃなかろうな?」と、僕たちは扉を開き、一斉に外へでた。「どうも食ったものがいけなかったらしい」と、ねずみ男君は笑いながら言った。実は大丈夫だったようだ。おまけに無味無臭だ。何ら被害なし。その後は部屋に入らじ。とんだハプニングだった。

故郷の駅へ到着した。見慣れた風景が目に優しい。「スネ夫君はどうしたかな?」と思っていると、なんと、首にタオルをかけ、草履姿で、てくてくと階段を降りてきた。どうも、自由席にいたらしい。見事5人合流だ。とっちゃん坊や達は、旅の完遂を喜び合った。よかった。よかった。さあーー、後はわが家へ帰るだけ。

のび太君は従業員さんが車で迎えに来るとのこと。僕、ジャイアン、ねずみ男君、スネ夫君の3名はタクシーで。一休さんは女房が車で迎えにくるらしい。ただし、当駅ではなく、隣の駅とのこと。なんとなれば、「長靴姿の探検家風スタイルの男が、わが亭主です」と、人の多い、この場所でさらしたくなかったのだろう。

とりもなおさず。とっちゃん坊や達の旅もこれで完結だ。あえて、行先を明示しなかった。読む人が読めば、容易に想像がつくだろう。誤字、脱字、記憶違い等を含めて、だらだらと文を書いてきた。また、一応、了解を得、写真等も取り込み、かつ。皆の名を、ニックネームの表示にしたことを悪しからず、ご了承ください。仲良し、とっちゃん坊や達の旅、次はいかなる旅が待っているか、今から楽しみである。なお、今回は登場しなかったが、次回は、ドラえもん君や、夜泣き爺さんにも参加してもらいたいと願っている。(完)






コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

この日記について

日記内を検索