とっちゃん坊や5人衆の旅(2)  
とっちゃん坊や5人衆の旅(2)  
とっちゃん坊や5人衆の旅(2)  
田舎の駅を午前6時28分に特急電車が出発。午前7時頃に目的の駅へ到着。ここから地下鉄に乗り換え飛行場まで。ドラえもん君は大股で、急ぎばやに淡々と歩く。いつもの癖だ。スニーカーの履き心地が良いせいか?。僕たちはその後を、ガタゴトガタゴトと荷車を引っ張りながら従う。乗車券販売機に到着。何を思ったか、ねずみ男君が、僕、ジャイアンの分まで購入してくれた。「そうかあーー、小銭達を娑婆世界へ早く出したかったのだろう。まてよ、後が怖いなあーー」と思ったことだ。

10分足らずでエアポートに到着。ここから、シャトルバスに乗り換え、国際線ターミナルまで行く。いつものパターンだ。集合時間は午前8時10分。何でも、今回の旅は我ら、とっちゃん坊や達5名と、他に5名の同行者がいるらしい。しかも、5名とも女性らしい。この情報に、ねずみ男君の心がいたく騒いだようだ。それもそうだろう。優しい女性達なら、恋の花が咲くやも知れぬ。昔、女性にだまされて以来、うん十年、女性不信で過ごしてきた。この機会に、桜の花が開花するがごとく、彼の心も一気に開花するかも知れない。「うんんん、わかんなーーい」どうなることか先が読めない。怖いぜえーーーーーー。

長老、夜泣き爺さんが珍しく口火を切った。「マンツーマンで楽しい旅になりそう。ウッシッシシー」と、顔をほころばせた。皆、同意の首を縦に振った。「さーーて、どこに、愛しき人たちがいるのやら?」と、あたりを見回せど姿が見えじ。2~3人のギャル風女性達や、おばん達はいるが、5人連れではない。「情報源は誰だあーーー?」と、夜泣き爺さんが眉をつり上げながら言う。ドラえもん君が僕、ジャイアンを指さした。目が笑っていた。「もう、先に手続きを済ませたのかもよ」と、僕、ジャイアンは苦虫をつぶしたような顔で応えた。

集合カウンターで説明を聞き、「そのうち、遭遇するよ。まずは搭乗券入手だ」と、リーダー、のび太君が言う。しかりだ。簡単な荷物検査を終え、搭乗券が発行された。まだ、時間があったので、3階のレストランで、朝食をとることに。定番のコースだ。機内食があるので、軽めの食事とあいなった。もち、ビールで乾杯だ。いやあーーーー、旨い。五臓六腑にアルコールが染み渡った。

「さーーーて、最初の関門で、良否の判断を仰ごう」と、まずは本格的荷物検査に及んだ。帽子、腕時計、腰巻ポシェット、上着、カメラ等をかごに入れ、身も軽く、鬼の番人が待つゲートをくぐった。な、な、なんと僕、ジャイアンの時、子守歌のようなメロディーが流れた。ジーパンのベルト止め口が金属製だったので、機械が反応したのだろう。僕にとっては想定内だ。係員の女性が探知機で僕の体に触れ始めた。僕はすかさず、ベルトが見えるように、シャツを上へ引き上げた。旨そうな純白のボディーが露出。それを見た女性係員が、「はい、結構」と顔を赤らめながら言った。刺激が強過ぎたかあーー。

僕、ジャイアンはそれで済んだ。のび太君、ドラえもん君、夜泣き爺さんは、なんなく関門を通過。ただ、ねずみ男君は、何かでトラブったようだ。後で、話を聞くと、「おいらは、靴を脱げと言われたぜ」と言う。さもありなん。怪しく輝く真っ黒の靴は、「何か不自然」と係員が思ったのだろう。普通、旅には新調した革靴なんて履かないものだ。と、同時にゲートをくぐるとき、彼の目が靴に動いたのだろう。「さよならの唇が何か言おうとしている」なら良いが、目が何か言おうとしていたのだ。係員はそこを見逃さなかった。ねずみ男君は体のみならず、目まで「ちょろちょろ」するから、いけないんだ。出てきた彼は、「極めて不愉快」といった顔をしていた。皆で笑った事よ。

免税店で酒や焼酎を買うかどうか相談した。持ち込みは不可能ではないが、「乗り継ぎ地で、引っかかる可能性がある」と、販売員に言われ、断念。後で、買っとけばよかったと、後悔した。

さあ、いよいよ機内へ乗り込む事になる。搭乗券とパスポート拝見の、お姉様に笑顔を注ぎ、長ーーーい通路を手荷物を引きずりながら、マイチェアを目指して進んだ。








コメント

nophoto
あさみ
2013年2月2日13:56

長い旅お疲れ様でした&お帰りなさい旅のお話中楽しみにしています

umityan
2013年2月2日17:54

オリーブちゃん、無事に帰りました。ありがとう。ジャイアンは元気です。日記はまだスタートしたばかり。これから、はちゃめちゃと展開します。よろしく。umityan.

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