とっちゃん坊や四人衆は、それいけどんどんで、特急電車に乗り込んだ。早朝だったので、車内は空いていた。座席シートを回転させ、四人がけにした。空港までほぼ1時間の予定。いつぞやの旅の時は事故で電車が止まり、あわや飛行機に乗り遅れそうになったが、今回は無事だった。我々の旅ではいつも何かハプニングがあるから面白い。

もう何回も経験した道筋。とっちゃん坊や達は、短い足を急ぎ足で黙々と先へ進んだ。目的の駅に到着し、飛行場まで地下鉄だ。地下鉄を降りると、そこは雪だった?ではないか。国内線のロビーだ。僕たちはさらに、無料の送迎バスに乗り、国際線ロビーへと足を運んだ。旅行社の指定する場所まで行き、パスポートを提示し、搭乗券引替えの書類を入手。「なくさないでね。ネズミ君」。彼はいつもそそっかしいので、あらかじめ、釘を刺しておかねばならない。

搭乗時刻は午前10時過ぎ。時間があったので、僕たちは4階のレストランで、ビールでも飲むことにした。いやあああ・・・・、朝から飲むビールもまた格別だ。と、そのとき、一休さんが、「おいら達は保険をかけてなかったよねえーー」と言う。そうそうそうだった。後で掛けるつもりでいた。保険をかける場所は三階にあるらしい。

3階まで降りて、保険の手続きが出来るマシーンの前まできた。なんか面倒くさそう。料金を見ると、えらく高いじゃないか。えええつ、なんで?。結局、一休さんのみが保険に加入。他の三名は手続きしなかったが、僕、ジャイアンはクレジットカードに保険が附帯しているので、必ずしも掛ける必要は無いか?。

さあ、僕たち、とっちゃん坊や達を第一の関門が待ち構えていた。まずは荷物検査と人物検査を受けなければならない。過去、何度も痛い目に遭ったので、緊張する場面だ。青の洞門、いや、幸せの門か?、そこをくぐった時、以前、一休さんは、履いていた長靴を脱ぎなさいと言われた。そこまでは良かったが、「カウンターの上に置きなさい」と言われて、これには「カチン」ときたようだ。「あんた、置いたら」と言いたかったそうだが、ぐっとこらえたよし。今回は大丈夫だった。

紳士、のび太君はさすがに紳士。すべてをそつなく乗り切る。にんまりと笑った笑顔には自信があふれている。ねずみ男君、彼は一応要注意人物。何度も痛い目に遭っているからだ。一休さんと同様、靴を脱がされたそうだ。どうも、靴に何かを仕込んでいるように機械が判断したのか、検査官の目に異常ありと映ったのか?。定かではないが、なずみ男君は不機嫌な顔をして出てきた。

おっと、この僕、ジャイアンはどうか?。本来気の弱いジャイアンは、その小さな心を振るわせながら、幸せの門をくぐった。なにやら、「りんりん」と鈴の音が?。「わかっとりますたい」。僕、ジャイアンは、シャツをはだけて、真っ白い肌を見せながら、ジーパンのべルトを指さした。係員の女性は「ちらっ」と一瞥を投げ「はい、どうぞ」と、なんなく通してくれた。ジャイアンのボディーの肉が旨そうに見えたのだろう。これにて荷物検査は一件落着。














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