とっちゃん坊や達の旅（５）

とっちゃん坊や達は、四人が横一列の座席だった。僕、ジャイアンは通路側だ。中に座るのは身動きがとれず窮屈である。又、中だと、キャビン・アテンダントの姿がよく見えない。座席の横を通る時、「、背が高いなあー。スタイル抜群だぜ。うっしっしーー、美人だぜ」とか、観察できるのが良い。

ネズミ男に言わせれば、「たとえ美人でも心が見えないなあーーー」と言うに決まっている。おっと、これはセクハラに当たるのだろうか？。そんなことはあるまい。相手だって、「この、はげ茶瓶のおっちゃん達は、品格がないなあーーー」と思っているかもしれない。

こんな話しは止めよう。とっちゃん坊や達は、やっと、飛行機に搭乗。故郷を出発して４時間が経過していた。皆、朝が早かったので、座席に座るやいなや、船をこぎ出した。僕、ジャイアンもも深い眠りに落ちていたようだ。目を覚まし、隣の、のび太君に「いびきをかいていなかったか？」と尋ねると、「分からない」と言う。他のメンバーも知らないと言う。皆でいびきをかけば怖くないってやつだ。周囲の人達に迷惑をかけたかもしれない。

目を覚まし、機内の様子をうかがっていると、例によって食事タイムとなった。子ずれ狼を彷彿とさせる荷車をアテンダントのお姉様が押してきた。「チキンorミート？」と聞いてきた。ジャイアンはすかさずチキンと答えた。のび太君はミート、一休さんもミート、ネズミ君はチキンだったか？。飲み物はジャイアンはお子ちゃま用のオレンジジュース。他の三人はビールを所望していた。いやはや、皆、それぞれにアルコールが強いぜ。

お盆にはチキンを入れたマカロニ風メン。隣に丸パン。横にバター。奥にフルーツ、その隣に野菜の詰め合わせ、その隣に空のカップ。お盆の真ん中に、プラスチックのフォーク、ナイフ、スプーン。

皆、腹が空いていたと見え、きれいに平らげていた。僕、ジャイアンも時間を掛けて、ゆっくりと平らげた。ところで、お味は、うんんん、可もなく不可もなくか。

おっと、来客だ。ここで中断だ、続きは続編で。