旅日記がご無沙汰になっていた。続きを急ごう。ネズミ男君から、「旅日記はまだ?」と催促されている。そう言ってくれることは、とても嬉しい。彼は過去にしたためた旅日記を大事に金庫に保管しているそうな。何でも、死ぬ時は、これらの日記を棺桶に一緒に収めて欲しいと言っている。「君が先に逝くならば、そうしてあげるよ」と、僕はしょっちゅう言っているが、果たしてどうなることやら?。

おっと、旅の記録を急ごう。僕たち、とっちゃん坊や達は、事もなくホテルでの第一夜を過ごし、朝食を済ませ、準備オッケーでフロントに集合した。他のメンバー達はまだのようだ。マイクロバスが到着していたので、則、乗り込んだ。

人間の心理とは不思議なものだ。だいたい、同じ位置の座席に座る。とっちゃん坊や達は、中程の席にめいめい座った。程なくして他のメンバー達が登場。挨拶を交わし、彼らは前列の席に陣どった。

皆、乗車したところで、添乗員のお兄さんが、今日の日程を告げた。午前中は市内観光をして、昼食。その後はオプションを注文している人達と、そうでない人達は別れて行動する。僕たち、とっちゃん坊や達は、オプションを頼まなかった。というのも、オプションの代金が、結構高いのだ。おいら達はフリータイムで町中を散策しようや」と、ネズミ男君が提案。皆、これに同意した。

まずは市内観光だ。マイクロバスは、群れをなして走っているバイクの間隙を縫って器用に走る。時折、バイクに二人乗りしているアベックが、僕らのバスを見上げる。のび太君やネズミ男君は高級カメラで、そんな彼らの姿をとらえた。僕、ジャイアンも負けじと、彼らや集団走行のバイクの群れにカメラを向けた。

何度も書くが、この国の交通風景はすごい。一体、バイクに乗ってどこへ行くのか?。添乗員に聞くと、仕事に行っているとのこと。なるほど、バイクが仕事への交通手段か。と、同時にアベック達は、バイクでデートしているんだろう。それも楽しからずや。日本では出来そうにないや。

僕達はまず、どこへ行ったんだっけ。時の経過と共に記憶もあやふやだ。そうそう、当地の中央郵便局や教会のある場所へ行った。道すがら、手提げ篭に観光写真を撮った絵はがきを若い女性が売りに来た。片言の日本語で話しかけてきた。「私、貧乏なの。これ買ってえー、ねえーーー」と言う。他のメンバー達は素知らぬ顔で、その場を切り上げていた。こういう状況に弱い僕は、思わず隙きを見せてしまった。立ち止まったのがいけなかったのか?。彼女はずっと、後を着いてきた。何度も購入を促された。僕は「no thannk you. by the way , have you a time?. if you have a time, please guide us. then i ’ll buy your post card」と言って、その場を切り抜けた。おーーおーーー、間違いだらけの英語だ。

郵便局の内にはいった。えろう広かった。部屋の左右には観光用の土産店が並んでいた。僕達に興味があったのは、土産品店の方だ。のび太君は、早速、山の神への土産か、なにやら得体のしれない指輪みたいな物を買っていた。値段、わからず。ネズミ男君は、頭の禿を隠すためか、キャップを。一休さんは、腕にはめるブレスレットを。僕、ジャイアンも、直径19ミリの大きなブレスレットを二個、買った。まあ、ブレスレットを買うのは僕、ジャイアンの趣味みたいなものだ。すでに十数個持っている。洋服に合わせて日替わりで付け替えるのが楽しい。「あら、これ大きいのねえー」と言ってもらいたいのだ。欲、欲、僕のよこしまな自己顕示欲だ。まああ、かわいいと言えばかわいいか?。

ほどよい時間を過ごし、郵便局からでた。ネズミ男君が「小便」したいという。オーーーーノーーーー。誰かに聞かないと分からない。おっと、先ほどのポストカードの売り子さんがいた。彼女に尋ねると、建物のずっと端のほうにあるらしい。それも有料とのこと。ネズミ男君は顔をしかめながら、我慢したよし。とりいそぎバスに乗り込んだ。

とりあえずここまでの記載としよう。なんと、売り子さんとは明日も再会することになる。縁とは不思議ものだ。


コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

この日記について

日記内を検索