とっちゃん坊や達の旅(13) 市場にて。
ホーチミンに来て、郵便局を見学するとは思わなかったが、なかなか広くて整然とした雰囲気を醸しだしていた。先ほども書いたが、まあ、僕たちとっちゃん坊やにとっては、土産品の方がもっぱら関心事。若い売り子の女性が、にっこり笑顔で僕たちを誘った。これに応えない術はない。

そうそう、ちょっと勘違いしていたが、のび太君が買った物は山の神への指輪ではなく、自分用の物。それも指輪ではなく、なんとネクタイに通して使うらしい。さすが紳士。おしゃれには定評がある。

郵便局を出て、ネズミ男君は催した「小」を我慢しながらバスに乗り込んだ。まあ、次に行くところがベンタン市場と言ったっけ。そこまで行けばなんとかなるだろう。バスが市場の入り口に到着して、30分程度、市場内を散策だ。ネズミ男君は添乗員さんに連れられて、見事、小用を足した。おめでとう。

さあ、いよいよ市場を散策だ。それにしても広い。あまたの商品が通路にはみ出さんばかりに積んである。衣類、貴金属、おもちゃ、飲み物、食料品等、諸々の生活雑貨や必要品が売られていた。外国人がこんな生活雑貨を買うんだろうか?と一瞬思ったが、アジアのいたる国に、「市場」という場所があり、どこの国でもごった返している。安くて珍しい物があれば、結構、触手がうごくのだろう。

ここでもまた、若い売り子の女性が、センスと言うか?扇というか?、そんな物を持ってきて、買って欲しいと言う。「いくらなの?」と尋ねると、千円という。「うんんん、いらないなあー」と、断ると、「3本千円でいい」という。思わず触手が伸びたが、センスを買っても仕方が無い。家に帰れば何十本とセンスは持っている。丁寧に「no thanks」と断ってその場を逃れた。背後霊の如く、後ろからストーカーされること常のごとし。かわいい女性だったので、一瞬、心が騒いだが、ここは「ぐっ」と、ふんどしの尾を締めた。

のび太君や、ネズミ男君と行動をともにしたが、変わり者、一休さんは単独行動で、あちこちを、動き回っているよし。他に、一人旅をしている初老のメンバーが僕たちと行動を共にした。正直、30分程度の時間では、ゆっくり見て回れない。まあ、僕たちは、明日も自由時間がたっぷりあるので、その時、あらためて、ここに来ようということになった。

実は、日本を出る時、3人の女性から「アオザイを買ってきて」と、頼まれていた。一人の女性から餞別金までもらった。「これじゃあーーー買っていかないわけにはいくまいて」と、僕たちは三人の女性の身長、バスト、ウエスト、ヒップと、好きな色を聞いて、紙にしたためて現地に赴いたわけである。

こういう時の神頼みの存在が、のび太君である。彼はいちはやく、アオザイを売っている、安からず、高からずの適当な店舗を見つけた。「よっしゃあーーーー明日来ようぜ」と、その日は買わずにそこを後にした。














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