月日だけがどんどん過ぎていく。旅日記を今日で閉じよう。だらだらと長く書いてきた。おまけに、誤字、脱字が顕著。書いてもなかなか読み直すことをしないからだ。これも性格のあらわれか?。

前置きは止めよう。僕たちとっちゃん坊や達は、レストランで不愉快な思いをしながら料理をついばんだ。「今日が最後か」と思えば、なぜか感慨深い。ただひたすら、飲み、箸を口にはこんだ。満腹になりレストランを後にした。

ホテルへ帰って、のび太君と一休さんの部屋で、飲み直すことに。昨夜と同じパターンだ。相変わらず、彼らの部屋には異臭が立ちこめている。バナナの腐ったような臭いだ。「よく、彼らは平気だなあーーー」と思ったが、慣れとは恐ろしいものだ。いつしか、その臭いがあたりまえの如く感じられ、違和感がなくなってくる。これも酔いのせいだろう。

持ち込んだボトルが空になるまで、飲み、買ってきたつまみで、気勢をあげた。さすがに、ドリアンとブドウには誰も手を出さなかった。あとは、ゴミ箱行きか?。もったいない。

夜もふけてきた。一人旅の老紳士が部屋へ戻っていった。僕、ジャイアンとネズミ男君も「そろそろ寝るか」と言って、部屋へ戻った。どうも、ネズミ男君の機嫌がよくない。というのも、今回の旅は歩くことが多く、これといった収獲もなかったからだ。オプションに参加すればよかったのか?。フリーの時間も有意義に過ごせれば意議もあるが、だらだらでは、無意味である。皆、現地は不案内で言葉も通じない。「おおおっ、神様仏様!!!助けてえーー」。僕、ジャイアンは思った事よ。「ガイドさんが必要だったか?」ってね。

まあ、それはいいとして、ネズミ男君は部屋へ戻るなり、ベッドインしてしまった。声をかけれど返事はない。僕、ジャイアンも仕方なくベッドインだ。しばらくして、隣の部屋の、のび太君がやってきた。「ちょっと外へ出ないか」と誘われた。ネズミ男君へ再度、声をかけるが返事無し。僕、ジャイアンも「今日は疲れたから」と言って、断った。翌朝、彼らが言ったことよ。「外で、なにやら美味しい物を食べたよ。来ればよかったのに」って。今更言われても、後の祭りだ。

あとはどうなったか知らない。朝早く目が覚め、洗面を済ませ、例によって最後の朝食に及んだ。いつものごとく、さわやかレディーの挨拶を受けた。朝食を食べながら武田鉄矢さんの歌を思い出した。「想えば遠くへ来たもんだ。これからどこまで行くのやらあーーー」。決まってますたい。帰るところに帰るわけだ。

感傷的になるのは止めよう。朝食後、一度部屋に戻り、忘れ物がないか点検し、ベッドメーキングのお姉さん達に、余ったドン紙幣と硬貨を全部、ベッドの横の棚に置いた。ネズミ男君も僕に従った。きれいさっぱりだ。のび太君と一休さんはチップを一度も払っていない。賢いぜ。

フロントで精算をした。請求額ゼロ円。冷蔵庫の飲み物等を利用していないから、当然と言えば当然か。空港行きのバスに乗り込んだ。雨は既にやんでいたが、窓の外に目をやると、相変わらずバイクの群れが道路を舞っていた。さ、さ、さらばホーチミンよ。

空港に着いた。台北で機を乗り換えなければらない。格安航空券だといつもそうだ。ネズミ男君が久しぶりに口をきいた。「おいら達も、たまにはビジネスクラスに乗ってみたいなあーーー」って。いやあ、真にそうだ。乗り換えで、時間を待つのに疲れてしまう。今回もそうだ。「いつかファーストクラスに乗ろうぜ
」と、ジャイアンが言うと、皆、首を縦に振って笑った事よ。こういう時の笑いは不可能に近い。

とっちゃん坊や達は、免税店の通路端から端まで歩いて、途中の喫茶店でビールを飲み時間を過ごした。もはや買い物はない。その後は搭乗口の待合室に腰を下ろして、廻りの人達の様子を眺めていた。いよいよだ。搭乗の時間がやって来た。僕たちは、そそくさと列にならんだ。おやっ、どうもおかしい。出発時刻と便名が搭乗券に記載のものと違うのだ。そく、尋ねると、乗り場を間違っているとのこと。なんでえーーー?。またあーーー?。慌てた事よ。急いで、階段を駆け上がり、言われた番号の搭乗口へ急いだ。ぎりぎりセーフだ。

なんでも、搭乗口変更のアナウンスがあったとのこと。誰も聞いていなかった。こういうこともぁるわけだ。注意散漫そのもの。久しぶりに走ったので息切れがした。皆、苦笑いだ。冷静沈着なのび太君でさえ、この事態に気が付いていなかった。皆、疲れていたのだろう。

機内では、目を皿のようにして映画に見入った。何もすることがないからだ。昨夜はよく眠ったので、眠気もない。ただ、心だけは故郷へ飛んでいた。朝早く現地を出て、午後8時頃、故郷の駅に降り立った。12時間も、移動に費やしたわけだ。これが、旅の醍醐味と言えば言えそうだが、時間の浪費とも言える。いずれにせよ、皆に事故がなく帰還できたことが何よりのお土産だろう。

久しぶりに見る故郷の駅は、何事もなかったかのように我々を迎えてくれた。さあ、明日から、いや、たった今から厳しい現実が我々を誘っている。やんなっちゃうぜ。だから、また旅に出たくなるのだろう。笑い。(完)


コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

この日記について

日記内を検索