ぼた餅みたいな紫陽花。
六月になった。雑多に追われる毎日だ。何もなけりや寂しいが、何かがありすぎても嫌になる。人間って現金なものよ。今日は疲れたぜ。雑草刈りしている方が気が楽だ。まあ、そんなことも言ってはおられない。おまんまを食っていくためには雑多、雑事も仕方ないか。

昨日の雨が嘘のように、今日は快晴。ぼた餅みたいに紫陽花が花を咲かせている。頭が重すぎて地面にがん首を横たえていた。葉っぱもしおれ気味だ。僕は「よし、よし」と言いながら、水道の蛇口にホースを取り付け、大量に水を与えた。喜んで、きっと頭をもたげてくれるだろう。

故郷にいる高校時代の友人がスイカを二玉送ってくれた。スイカは僕の大好物だ。即、冷やした。今や遅しとスカイに包丁の目をいれた。二つに割り、その一つをさらに二つに割る。三日月型になったその一つを皿に盛り、スプーンで実をつつき、スプーンに実をのせながら口に運ぶ。時折、塩をちょっぴりかける。ジューシーだぜ。

昔は、今みたいに上品な食べ方をしなかった。スプーンを使わず、丸ごとかぶりつきだ。口の中に混在する種をベロ(舌)で、器用に選り分け、息とともに「フーーーッ」と、吹き飛ばす。これが快感だった。さすがに今はそれがない。
友人には電話で丁重ににお礼を述べた。

そうそう、母が亡くなり、家も解いたため、僕に故郷がなくなった。母と食ったスイカの味が忘れられない。今は、帰っても泊まる家がない。ただ、遠くから故郷を想うだけだ。ただ、同窓会等があれば、顔を出したいと想っている。

今日は書くこともない。この辺でペンを置くか。


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