突ちゃん坊や達の旅(7)。秘境の地巡り。
2015年10月24日 日常ツアーバスは香川県から既に徳島県に入っていた。バスには 添乗員さん以外にバスガイドさんが乗っていた。添乗員さんの役目は人員確認と、集合時間、見学時間等の確認。いわゆるスケジュールの管理である。バスガイドさんはその名の通り、観光ガイドオンリー。ガイドさんの出番の時は、添乗員さんは居眠りしている時も多々有り。それも仕方がないことだろう。仕事をちゃんとやればいいわけだから。
ガイドさんはあれこれと、車窓の風景やら道すがらの名所旧跡等について敦っぽく語ってくれた。まあ、四国はなんと言っても真言密教の開祖、空海さんや、八十八カ所の巡礼札所の事ばかりである。旅の最初から最後まで、ガイドさんは面白おかしく、色んな逸話を話してくれた。逸話には結構、おひれもついているがまあ、それもいだろう。
前ページでも述べたが、僕たちはまず、秘境と銘打った大歩危小歩危(おおぼけこぼけ)という所を訪れた。切り立った珍しい岩肌が川面に沿って延々と続いている。その川を船で下ることも出来るそうだ。僕たち、とっちゃん坊や達は最初、展望台から川面を眺めていたが、もう一つ物足りない。「ちょっくら下まで降りるか」ということになり、岩に足を取られないように慎重に、中間まで降りた。のび太君、ネズミ男君。ジャイアンの三人が一緒だった。
と、その時、例によって、ジャイアンがバランスを崩した。「あっ、危ない」と、ネズミ男君が体を支えてくれた。僕としては心配には及ばなかったのだが、
過去、クリーク(農業用水の川)に落ちた経緯があり、「不器用なジャイアン」というレッテルを貼られていたのだ。有り難かったことは言うまでもない。これからは、「あんたは不器用だから、注意せんといかんばい」という言葉が、彼の語りぐさになりそうだ。
再びバスに乗り、次なる秘境の地へ向かった。なんでも「祖谷のかずら橋」と言って、歩くたびに揺れてスリル満点の橋があるそうな。僕たちは「ふ---ん、どんな橋かい?」と興味津々だった。行けども行けども、まだ目的地に着かない。くたびれかけた頃、やっと、それらしき雰囲気の場所に着いた。
川面から10数メートルの高さに、かずらで編んだ橋が架かっていた。足を置くところは、かずらで編んだ横板で、ところどころ痛み、腐っていた。隙間から勢いよく流れる川が見える。子供の足だったら板の隙間にすっぽり足が入り込むだろう。あな、おそろしや。
こういう場所ではネズミ男君がめっぽう元気がよい。一番先に「ホイコラ、ホイコラ、ホイホイ」と渡りだした。のび太君と僕ジャイアンは、手すりにつかまりながら、恐る恐る足を運んだ。極力、下を見ないように。じっちゃん、ばっちゃん達も腰をかがめながら、気丈に渡っていた。スネオ君はいつ渡ったのか、我がことに気を取られていて確認できなかった。
渡ってみると何のことはない。一応、「なるほどねえーーー」と、関心だけは示した。後で、ガイドさんに話を聞いてみると、なんと、かずらの間にはワイヤーが通されているそうな。そうだったのか。早く知っていれば、興ざめしたに違いない。
かく状況にて、秘境と称する所を二カ所まわった。あああーーーー、早く冷たいビールを飲みたいぜ。これから再びバスに揺られて高知県に入る。
ガイドさんはあれこれと、車窓の風景やら道すがらの名所旧跡等について敦っぽく語ってくれた。まあ、四国はなんと言っても真言密教の開祖、空海さんや、八十八カ所の巡礼札所の事ばかりである。旅の最初から最後まで、ガイドさんは面白おかしく、色んな逸話を話してくれた。逸話には結構、おひれもついているがまあ、それもいだろう。
前ページでも述べたが、僕たちはまず、秘境と銘打った大歩危小歩危(おおぼけこぼけ)という所を訪れた。切り立った珍しい岩肌が川面に沿って延々と続いている。その川を船で下ることも出来るそうだ。僕たち、とっちゃん坊や達は最初、展望台から川面を眺めていたが、もう一つ物足りない。「ちょっくら下まで降りるか」ということになり、岩に足を取られないように慎重に、中間まで降りた。のび太君、ネズミ男君。ジャイアンの三人が一緒だった。
と、その時、例によって、ジャイアンがバランスを崩した。「あっ、危ない」と、ネズミ男君が体を支えてくれた。僕としては心配には及ばなかったのだが、
過去、クリーク(農業用水の川)に落ちた経緯があり、「不器用なジャイアン」というレッテルを貼られていたのだ。有り難かったことは言うまでもない。これからは、「あんたは不器用だから、注意せんといかんばい」という言葉が、彼の語りぐさになりそうだ。
再びバスに乗り、次なる秘境の地へ向かった。なんでも「祖谷のかずら橋」と言って、歩くたびに揺れてスリル満点の橋があるそうな。僕たちは「ふ---ん、どんな橋かい?」と興味津々だった。行けども行けども、まだ目的地に着かない。くたびれかけた頃、やっと、それらしき雰囲気の場所に着いた。
川面から10数メートルの高さに、かずらで編んだ橋が架かっていた。足を置くところは、かずらで編んだ横板で、ところどころ痛み、腐っていた。隙間から勢いよく流れる川が見える。子供の足だったら板の隙間にすっぽり足が入り込むだろう。あな、おそろしや。
こういう場所ではネズミ男君がめっぽう元気がよい。一番先に「ホイコラ、ホイコラ、ホイホイ」と渡りだした。のび太君と僕ジャイアンは、手すりにつかまりながら、恐る恐る足を運んだ。極力、下を見ないように。じっちゃん、ばっちゃん達も腰をかがめながら、気丈に渡っていた。スネオ君はいつ渡ったのか、我がことに気を取られていて確認できなかった。
渡ってみると何のことはない。一応、「なるほどねえーーー」と、関心だけは示した。後で、ガイドさんに話を聞いてみると、なんと、かずらの間にはワイヤーが通されているそうな。そうだったのか。早く知っていれば、興ざめしたに違いない。
かく状況にて、秘境と称する所を二カ所まわった。あああーーーー、早く冷たいビールを飲みたいぜ。これから再びバスに揺られて高知県に入る。
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