銀河鉄道９９９の思い出。

スター・ウｵーズ新作の公開がちまたを賑わしている。それほど人気のある作品なのだろう。とは言え、とっちゃん坊や達には、かの「銀河鉄道９９９」の記憶の方が生々しい。我らは、古ーーーーい人間なのでございます。

戦争で父母を亡くした鉄郎少年は（なんでも当時１０歳だったらしい）宇宙一の美女、メーテルと、銀河鉄道に乗って旅する。目的は何か？。戦いで無残に殺された幾多の人間達の姿を見て、「あんな風に死にたくはない。機械の体を手に入れて強くなるんだ」と、メーテル同伴で、機械の体を得られるという星へと旅立つわけだ。

いやああーーー、僕ジャイアンも当時は、そんな体が欲しいと思った事よ。現実に、この宇宙のどこかにそんな星があってもいい。「機械の体を提供します」という旅が企画されれば、真っ先に応募するだろう。

鉄郎は宇宙を旅しながら、色んな星に住む住人達や、宇宙船に乗った海賊やら兵士等に出会い、宇宙でも地球と同じように喜び悲しみがあふれている姿を知った。鉄郎の機械の体を求める意志は更に強くなっていく。だが、しかし、ばっと、彼らは、「機械の体になるより、喜び悲しみを味わえる今の方がいい」と言う。鉄郎には、その理由が理解できなかった。

メーテルは自分が生まれたという星へ鉄郎を案内した。工場を見学した。な、な、なんと、弱々しそうにうなだれた人間達が行列をなして機械の体製造工場へ消えていく。

鉄郎はここで知ることになる。この星はメーテルの母が運営している機械の体製造星であることを。メーテルの母が言った。「鉄郎とやら、あんたさんも機械の体に改造しなさるやいなや」と。

機械の体となって、工場から出てきた人間達を見たとき、彼らには表情がなかった。喜び悲しみも持たない、まさに無表情の鉄仮面だ。彼らは宇宙の戦闘員に変えられた。鉄郎は叫んだ。「おいらはいやだ。あんな表情になって、戦争で人を殺すなんて。悲しみや喜びを互いに味わいながら、大いに泣き、大いに笑い、心を持った人間として生きる方がいい」と。

メーテルは言った。「鉄郎、あんなに機械の体を求めていたのに、これでいいんだね｝と。鉄郎はためらいなく言った。「人生が長かろうと短かろうと、心を持たない機械の体ではなく、心をもった人間として精一杯生きることがいい。人間そうだろう、メーテル」と。

メーテルは笑いながら首を立てに振った。メーテルは機械の星の王女様であるのに、母親に逆らい鉄郎に同意したのだ。恐らく、メーテルも鉄郎の心に感化されたのだろう。ここで、僕ジャイアンは「わおーーーーーーん」と、叫び声を上げながら泣いたのでありました。

いやああ、当時、この映画を見たときの事を思い出した。既に時が流れた。ここに記載したことは原作と多々、違っていることがあるだろう。
記憶が定かではないので、独断と偏見で書いた。